Binney 「Aliso」 Criss Cross (1322) 2010 - Holland  


David Binney(a.sax), Wayne Krantz(g), Jacob Sacks(piano), John Escreet(piano), Eivind Opsvik(bass), Dan Weiss(drums)
  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

サックス奏者デビッド・ビニーのオランダのレーベル、クリスクロスからの最新スタジオ録音盤。

この人、クリスクロスからアルバムをリリースしたり、自分の自主制作盤のような形でリリースしたりしているのだが、クリスクロス盤の方がよりオーソドックスで、自主制作盤の方がアヴァンギャルドな雰囲気があるように思える。
このクリスクロス盤もその例にもれず比較的オーソドックスなジャズ路線だ。
もっともオーソドックスと言ってもデビッド・ビニーとしてはということで、ウェイン・クランツがちょっとめずらしいロックっぽいギターソロを聴かせる1曲目のタイトル・ナンバーに代表されるようなかなりアヴァンギャルドな曲もしっかり聴かせてくれる。

その一方オリジナル4曲に対してカバー5曲という構成で、きれい目のアコースティック・ピアノを聴かせるようなジャズ・ナンバーなどもフィーチャーされていて、ちょっと従来のビニーとは一味違うところもある。
そしてそのカバーではコルトレーン、モンクに加えてウェイン・ショーターの曲を2曲取り上げているのだが、これらのカバー曲に限らずアルバムを通してこのビニーという人ショーターが好きで影響を受けていたんだなあというのが伝わってくるような演奏をしている。

ビニー自身がライナーノートにこのアルバムは大変「Old School」だというコメントを載せているのだが、個人的にはアヴァンギャルド、コンテンポラリー、トラディショナルジャズのいいとこ取りをしたようななかなかいいところを押さえたサウンドになっていると思う。(橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay