深町純の1975年にリリースされた3枚目のアルバムの初CD化。
最初の2枚はシンガーソングライターとしてのアルバムリリースだったのでインスト作品としてはデビュー作となっている。
1曲目「迷宮」のテーマから深町のシンセと大村憲司のギターのユニゾンでスピード感のあるテーマが奏でられ、それを煽るようなポンタのドラムスも強烈で、フュージョン・モード全開である。
2曲目「波照間」は深町のシンセ・リードで奏でられるテーマが美しいバラード。
大村のブルージーなちょっとエリック・ゲイルを意識したようなギターが印象的だ。
村岡健の情感的なサックスも美しい。
3曲目「真空」はポンタ、小原礼のリズムセクションのどんどんプッシュしてくるような勢いのあるナンバー。ここでも大村のギターは素晴らしく、ロックでブルージーなフィーリング溢れる演奏を聴くことができる。
ここまでが元のアルバムのA面で、最後はB面1曲のみで18分に及ぶタイトルナンバーの大作「六喩」。
クラシック、現代音楽、邦楽のエッセンスまで取り入れた実験的な匂いのするイントロ部分から始まり、変拍子も交えながら次第に盛り上げていく組曲のような構成になっている。
7拍子系をバックにしたポンタのドラム・ソロも聴きものだ。
インスト・デビュー作にしてここまで作りこんでしまう、深町の構成力、そして当時の日本のミュージシャン達のレベルの高さに感嘆させられてしまう作品だ。
間違いなく日本のフュージョン黎明期の隠れた名盤である。
(橋 雅人)
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Slow |
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Speedy |
Light |
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Heavy |
Mellow |
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Hard |
Lyrical |
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Cool |
Melodious |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
Ensemble |
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Interplay |
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