Return To Forever 「Returns」 Eagle Records (ER 20149-2) 2009 - U.S.A.  


Chick Corea(kb), Al DiMeoka(g), Stanley Clarke(b), Lenny White(drums)
  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

2008年に行なわれたチック・コリア率いるリターン・トゥ・フォーエヴァー最強の布陣での再結成ツアーのライブアルバム2枚組。
1974-1976年にかけてのディメオラ、S.クラーク、L.ホワイトが並んだもっともテクニカルだった時期の再結成だ。その後のエレクトリック・バンドに繋がるようなサウンドでもあった時期だ。
ツアーのベスト・トラックとのことだが、ボーナス・トラックとされている2曲以外の全13曲中11曲までが2008年7月31日のフロリダ、クリアウォーターでの収録になっている。

昨今はクリーム、ポリス、ツェッペリンなど大物バンドの再結成が相次いでいるが、個人的にはどれも往年の勢い、切れ味が感じられず期待はずれだったので、このRTFの再結成もあまり期待はしていなかった。
ところが、このアルバム聴いてみるとなかなかいけるのである。
なんと言ってもディメオラがよい。速弾きしか取り得がないと誰かに悪口を言われたかどうかは知らないが、速弾を出し惜しみして、ちょっと小難しいことをやろうとしていたのが、90年代以降のディメオラだったが、このアルバムではRTF加入当時の若気の至りのような弾きまくり状態である。

たっぷり目に取られた各メンバーのソロ・セクションには30年の年輪が感じられるが、4人での当時のレパートリーの演奏は、スピード感満点の迫力である。
当時はロック系のリズムという印象だったこのメンバーのRTFだが、今回は曲によってはちょっとファンクっぽいノリも聴かせていて、それはそれでいい感じだ。

是非、ライブが見てみたくなってしまうアルバムだ。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay