現在のベースプレイヤーで、アコースティック、エレクトリックともに最高のレベルで弾きこなしていると言えば、パティトゥッチが一番なのではないだろうか。
この最新アルバムでもベース、ドラムス、サックスのコード楽器なしのトリオ編成を中心にアコースティック、エレクトリックともに、そしてクラシカルな弓弾きも含めてパティトゥッチはヴァーサタイルな所を聴かせている。
「Remembrance」 =「追悼」というタイトルの通り、このアルバムにはモンク、コルトレーン、ジョー・ヘン、ロリンズなど過去のジャズ・リジェンドへ捧げた曲が並んでいる。
そのためか、オーソドックスなジャズから、ワールド系テイストな曲、クラシカルなイメージの曲と曲調はヴァラエティーに富んでいるが、どれも地味な印象な曲が多い。
ただし、曲そのものは地味でも、演奏そのものはかなり熱い。
パティトゥッチのベースと独特の空間表現力が持ち味のブライアン・ブレードのドラムスが創り出すオープンなスペースをロヴァーノのサックスが自由自在に駆け巡っているのが気持ちよい。
ここでのロヴァーノの演奏はロヴァーノ自身のアルバムでの演奏よりもはまっているように聴こえる。
最後をしめるタイトル曲の 「Remembrance」 はマイケル・ブレッカーに捧げる小曲でパティトゥッチのソロ・ベースで演奏されている。
今回トリビュートしているジャズ・リジェンドの中ではパティトゥッチ本人が唯一競演歴のあるミュージシャンだが、さすがにロヴァーノのサックスではイメージが合わなかったのかなとも思ってしまう。
(橋 雅人)
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Slow |
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Speedy |
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Mellow |
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Hard |
Lyrical |
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Cool |
Melodious |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
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Interplay |
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