John Patitucci 「Remembrance」 ユニバーサルミュージック/Concord (UCCO7009) 2009 - Japan  


John Patitucci(bass), Brian Blades(Drums), Joe Lovano(sax)
Guest : Rogerio Boccato(perc), Sachi Patitucci(cello)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

現在のベースプレイヤーで、アコースティック、エレクトリックともに最高のレベルで弾きこなしていると言えば、パティトゥッチが一番なのではないだろうか。

この最新アルバムでもベース、ドラムス、サックスのコード楽器なしのトリオ編成を中心にアコースティック、エレクトリックともに、そしてクラシカルな弓弾きも含めてパティトゥッチはヴァーサタイルな所を聴かせている。

「Remembrance」 =「追悼」というタイトルの通り、このアルバムにはモンク、コルトレーン、ジョー・ヘン、ロリンズなど過去のジャズ・リジェンドへ捧げた曲が並んでいる。 そのためか、オーソドックスなジャズから、ワールド系テイストな曲、クラシカルなイメージの曲と曲調はヴァラエティーに富んでいるが、どれも地味な印象な曲が多い。

ただし、曲そのものは地味でも、演奏そのものはかなり熱い。
パティトゥッチのベースと独特の空間表現力が持ち味のブライアン・ブレードのドラムスが創り出すオープンなスペースをロヴァーノのサックスが自由自在に駆け巡っているのが気持ちよい。
ここでのロヴァーノの演奏はロヴァーノ自身のアルバムでの演奏よりもはまっているように聴こえる。

最後をしめるタイトル曲の 「Remembrance」 はマイケル・ブレッカーに捧げる小曲でパティトゥッチのソロ・ベースで演奏されている。
今回トリビュートしているジャズ・リジェンドの中ではパティトゥッチ本人が唯一競演歴のあるミュージシャンだが、さすがにロヴァーノのサックスではイメージが合わなかったのかなとも思ってしまう。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay