Gary Burton, Pat Metheny, Steve Swallow, Antonio Sanchez 「Quartet Live」 ユニバーサルミュージック/Concord (UCCO-1075) 2009 - Japan  


Gary Burton(vibe), Pat Metheny(g), Steve Swallow(bass), Antonio Sanchez(drums)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ●JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

ヴァイブの第一人者ゲイリー・バートンとパット・メセニーの久々の共演作がリリースされた。
サンフランシスコからペイ・ブリッジを渡ったところの街オークランドの日本レストランに併設されたジャズ・クラブ、ヨシズでのライブ盤である。

パット・メセニーのプロ・レコーディング・デビューがゲイリー・バートンのバンドであることはファンの多くが知っていることだと思うが、1974年の「Ring」など3枚のアルバムを残した後は1989年のGRPでの作品「Reunion」、そしてチックコリアも参加した作品1997年の「Like Minds」とゲーリーとパットの共演作は意外とも思えるほど少ない。

今回のアルバムは70年代の共演作「Passengers」でも演奏されていた「Sea Journey」、「B And G (Midwestern Night's Dream)」そして「Like Minds」のオープニングを飾っていたパット・ファンならお馴染みの「Question And Answer」が演奏されるなど、3度目のリユニオン作という捉え方もできるのだが、演奏内容は懐古趣味に陥ることなく、あくまでも現在進行形のジャズとなっている。
その「現在」を強く感じさせる要素として大きいのはなんと言っても今回のリユニオンの構成要素ではないアントニオ・サンチェスの存在だ。サンチェスの自由奔放に伸び縮みするようなタイム感覚がこのアルバムを単なるリユニオンとは一線を画すものにさせているように思う。

パットのギターは1曲目のチック・コリアの作品「Sea Journey」では心なしか泣きの入ったフレージングを聴かせ、「Walter L」では珍しくロック・フィーリングの強いギターを弾いているなど、自己名義のアルバムでの演奏とは一味違う面を垣間見せているのも面白い。

ゲイリー・バートンのヴィブラフォンはこのアルバムでもいつものように美しく堅実であるという印象だ。

CDの収録時間の限界に近い80分にも届こうかという全11曲のライブ演奏は聴き応えたっぷりである。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay