Miles Davis 「That's What Happened - Live in Germany 1987」 ヤマハ・アトス・ミュージック・アンド・ビジュアルズ (YMBA-10008) 2009 - Japan  


Miles Davis(tp), Adam Holzman(kb), Robert Irving Jr. (kb), Foley(lead b.), Darryl Jones(b), Ricky Wellman(drums), Kenny Garrett(sax), Mino Cinelu(perc)
  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

マイルス・デイビスの1987年のミュンヘンでのライブを収めた映像作品。
同じミュンヘンでの1988年のライブを収めたDVDが既にリリースされていて若干紛らわしいが、これは1年違いの全く別物の音源。

マイルスのこの時期のライブはモントルーのライブを収めた20枚組ボックスセットでほぼ網羅されているのだが、1984年から亡くなる1991年までの間で唯一モントルーに出演しなかったのがこの1987年で、その空白の1年を埋める音源である。
時期的には86年に「TUTU」をリリースした翌年に当り、バンドのメンバーを大幅に刷新してのライブになっている。
この年からバンドに加わったリード・ベースのフォーリー、そしてドラムスのリッキー・ウェルマンはメンバーの入れ替わりの激しいマイルス・バンドとしては珍しく、これから亡くなる91年までこのバンドに留まることになり、晩年のマイルスのファンク志向の強いサウンドの核となっていくことになる。

そのファンク志向は1曲目に収録されているメドレー「One Phone Call/Street Scenes/That's What Happened」から炸裂していて、フォーリーとリッキー・ウェルマン、そしてその後ローリング・ストーンズのパーマネント・ベーシストとなるダリル・ジョーンズのリズムセクションのスピード感が素晴らしい。
従来のマイルス・バンドにあった重さ、重厚感と言ったものはあえて排除し、よりファンキーでポップなグルーヴを追求しているように感じるサウンドである。
ちなみに見た目はベースなのに出てくる音はギターそのもののフォーリーは視覚的にも新鮮である。(見ようによっては変なのだが)

マイルス自身のトランペットの出来は80年代としては平均的なように思えるが、バックのバンドの疾走感がかなり楽しめるライブ映像だ。
ボーナス映像として収録されているマイルスのインタビューは約30分もあり、かなり楽しめる。 (橋 雅人)

収録曲
1. Medley: One Phone Call/Street Scenes/That's What Happened
2. New Blues
3. Human Nature
4. Tutu
5. Time After Time
6. Portia

Human Nature

Portia



   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay

映像提供:ヤマハ・アトス・ミュージック・アンド・ビジュアルズ