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Legends「Live at Montreux 1997」ヤマハ・アトス・ミュージック・アンド・ビジュアルズ (YMXA-10015) 2009 - Japan |
Eric Clapton(g,vocal), Marcus Miller(bass, b.clarinet), David Sanborn(a.sax), Joe Sample(kb), Steve Gadd(drums)
○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ●骨太系と爽やか系の中間
●R&B ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
●ブルース系 ○ロック系 ○その他
夢のスーパーユニットのモントルーでのライブがブルーレイ化された。
97年にヨーロッパで数公演のみを行なった信じられないような顔合わせのモントルー・ジャズ・フェスティバルでのライブを収録した貴重な映像である。
2005年にDVDがリリースされているが、内容はそのままに映像、音質ともにグレードアップして登場した。
内容の方はDVD盤のレビューを掲載しているのでそちらを参照してもらうとして、今回は画質、音質を中心に見ていこうと思う。
筆者のブルーレイ視聴環境はソニーのプレイステーション3からHDMI接続でAVアンプに繋ぎ、そこから映像はHDMIで50インチのフルハイビジョンのプラズマTVに、そしてサウンドはAVアンプからフロント2本、サラウンド2本の4本のB&Wのフロア型スピーカーから出力している。センター、サブウーハーは使用していない。
収録された画像は一見して極めて綺麗である。
今まで気が付かなかったようなクラプトンのゴールドのストラトの塗装面の細かい質感や傷、マーカスのベースの木目、サンボーンのサックスに彫られた模様に思わず目が行ってしまう。
また照明の陰影やその照明の中でうっすらと流れていくスモークまでもが鮮明に見える。
惜しむらくは1080iではなく最高画質の1080pにて収録してほしかったところだが、1080iでも充分過ぎるくらいの映像の質感だ。
一旦見終わった後で比較のためにDVD盤をかけてみたのだが、その画質の差の大きさにショックを受けた。
解像度、色の鮮やかさ、シャープ差、何をとっても別次元のもので、わかりやすく言うとブルーレイを見た後のDVDの画像はボケボケで見れたものではない。
PS3で1080pにアップコンバートしてみてもブルーレイ版の画質には足元にも及ばない。
50インチと比較的大きなサイズのTVなので解像度の差は分かりやすいのだろうが、42インチ程度のTVでもこれだけ画質差が大きければその差ははっきりとわかるだろう。
今までDVDの画質はこんなものだろうと割切って見ていた部分もあるが、同じ映像をブルーレイのクリアな絵で見てしまうと、もう元には戻れないと思ってしまう。
サウンドはLPCMステレオ、ドルビーデジタル5.1に加えてDTS-HD マスターオーディオ5.1で収録されている。
DTS-HD マスターオーディオはDVDで採用されていた非可逆圧縮フォーマットの従来のDTSとは違ってロスレスのフォーマットである。
こちらは映像ほどは明確な差はでないが比較して聴いてみるとブルーレイ盤はDVDと較べて音に拡がりがあり、楽器ごとの定位がクリアに聴こえる。DVDは全ての音がセンターの狭い範囲に密集して聴こえるような印象だ。
ちょうど同じく非可逆圧縮フォーマットのMP3とCDの音の違いに似ている。
もっとも通常の2チャンネルのステレオはどちらも非圧縮のLPCMで収録されているので、視聴環境がマルチチャンネル化されていなければ音質のメリットは出ない。
もっとも最近はDTS-HD マスターオーディオなど最新フォーマットに対応したAVアンプの低価格化が進み、既に通常のステレオシステムを持っている音楽ファンであれば、AVアンプとサラウンド用に小型スピーカーを2本買い足せば4チャンネルシステムが出来上がるのでブルーレイ対応のマルチチャンネルシステムもかなり導入しやすくなってきているので、試してみる価値はあるだろう。
最近地上波TVのデジタル化のために大型のプラズマや液晶TVを購入している人は増えてきていると思うが、大画面TVを導入した人には絶対にお薦めである。
今後もこのような上質の音楽ソフトのブレーレイ作品がどんどんリリースされることを望みたい。
(橋 雅人)
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