PRISMの約2年ぶりのスタジオ録音盤。
今回はゲスト参加はなく、全ての曲は和田, 木村, 岡田のメンバー3人のみで演奏されている。
1曲目の「Breakthrough」から和田の野太いスライド・ギターの音に意表を突かれる。
木村のドラムスはまるでジョン・ボーナムのようにドコドコと突き上げてくるような演奏で、思いっきりロックしている。
そのバックでかすかに聴こえる和田のアコースティック・ギターでのカッティングもかなりカッコいい。
個人的にこの曲だけではまってしまう出来のよさだ。
ロックぽいと言えば5曲目「Life」後半の塊感のあるシンプルなコードワークもなかなか気持ちよい。
そしてそのコードワークをバックにしたギターソロはこのアルバム一番の聴き所と言ってよいだろう。
もちろんロック系なだけではなく、岡田の複雑怪奇なラインを駆け巡るベース、和田の高速ドライブモードにはいった流れるようなソロもアルバム全編で健在である。
3曲目「Sea Of Clouds」では岡田のベースソロとユニゾンでヴァイブのようなシンセ音が聴こえるのだが、岡田の演奏楽器にGR20とクレジットされているのでベース・シンセを使っての演奏らしい。
また岡田のベースはトリッキーなだけではなく4曲目「On Your Side」のようなバラードでは驚くほど叙情的なメロディーを奏でている。
3人だけの演奏でキーボードがいない分、和田のギターのオーバーダビングが随所で聴かれるが、アコースティック・ギターや、クリアトーン、エフェクトを聴かせた音など、いろいろなギターのヴァリエーションが楽しめる。
演奏が凄まじいのはPRISMいつもの通りなのだが、このアルバムは1曲目から印象に残る曲、いい曲が並んでいるので、コアなPRISMファンはもとより、ハードなフュージョンが好きな人なら文句なく楽しめる作品だろう。
(橋 雅人)
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Slow |
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Speedy |
Light |
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Heavy |
Mellow |
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Hard |
Lyrical |
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Cool |
Melodious |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
Ensemble |
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Interplay |
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