Prism 「Invite」 Beat On Beat (DDCB-8007) 2009 - Japan  


和田アキラ(G), 木村万作(Ds), 岡田治郎(Bass)
  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ●ロック系        ○その他

PRISMの約2年ぶりのスタジオ録音盤。
今回はゲスト参加はなく、全ての曲は和田, 木村, 岡田のメンバー3人のみで演奏されている。

1曲目の「Breakthrough」から和田の野太いスライド・ギターの音に意表を突かれる。
木村のドラムスはまるでジョン・ボーナムのようにドコドコと突き上げてくるような演奏で、思いっきりロックしている。
そのバックでかすかに聴こえる和田のアコースティック・ギターでのカッティングもかなりカッコいい。
個人的にこの曲だけではまってしまう出来のよさだ。

ロックぽいと言えば5曲目「Life」後半の塊感のあるシンプルなコードワークもなかなか気持ちよい。
そしてそのコードワークをバックにしたギターソロはこのアルバム一番の聴き所と言ってよいだろう。

もちろんロック系なだけではなく、岡田の複雑怪奇なラインを駆け巡るベース、和田の高速ドライブモードにはいった流れるようなソロもアルバム全編で健在である。

3曲目「Sea Of Clouds」では岡田のベースソロとユニゾンでヴァイブのようなシンセ音が聴こえるのだが、岡田の演奏楽器にGR20とクレジットされているのでベース・シンセを使っての演奏らしい。
また岡田のベースはトリッキーなだけではなく4曲目「On Your Side」のようなバラードでは驚くほど叙情的なメロディーを奏でている。

3人だけの演奏でキーボードがいない分、和田のギターのオーバーダビングが随所で聴かれるが、アコースティック・ギターや、クリアトーン、エフェクトを聴かせた音など、いろいろなギターのヴァリエーションが楽しめる。

演奏が凄まじいのはPRISMいつもの通りなのだが、このアルバムは1曲目から印象に残る曲、いい曲が並んでいるので、コアなPRISMファンはもとより、ハードなフュージョンが好きな人なら文句なく楽しめる作品だろう。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay