Mike Stern 「Big Neighborhood」 ユニバーサルミュージック/Heads Up (UCCT1217) 2009 - Japan  


Mike Stern (Guitar), Steve Vai(Guitar, Sitar), Eric L. Johnson(Guitar), Cindy Blackman(Drums), Richard Bona(Bass, Vocals), Esperanza Spalding(Bass, Vocals), Randy Brecker(Trumpet), Terri Lyne Carrington(Drums), Lionel Cordew(Drums), Chris Minh Doky(Bass), Bob Franceschini(Sax), Lincoln Goines(Bass), Bob Malach(Sax), John Medeski(kb), Chris Wood(bass), Billy Martin(drums), Esperanza Spalding(Bass, Vocals), Dave Weckl(Drums)
  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ●ロック系        ○その他

マイク・スターンのHeads Up移籍第2作目にあたる作品。
今回の売りはなんと言ってもスティーヴ・ヴァイ、エリック・ジョンソンという2人のロック系超絶技巧ギタリストのゲスト参加だろう。
なにやらトーン・センター辺りにありそうな一昔前のMVPを思い出させるような企画だが、偉大なるワン・パターンのスターンのギターと2人のロック・ギタリストがどう絡むのかギターファンなら誰だって聴いてみたいと思う組合せだろう。

1曲目のジミヘンのような雰囲気のあるタイトル・ナンバー「Big Neighborhood」からスティーヴ・ヴァイが登場する。
スターンが先にソロを取り、その後にヴァイが登場。チョーキング1音聴いただけで2人の個性の差は明らかだ。
そしてエンディングでは2人のバトルが繰り広げられる。フェードアウトしてしまうのだが、これはもっと聴いていたい!

ちなみにヴァイが参加のもう1曲「Moroccan Roll」のテーマはSteps Aheadの「Beirut」にそっくりである。 ヴァイの中近東風のスケールでのソロは強烈だ。

そして2曲目に登場するエリック・ジョンソンはバラードで情感溢れるギターを披露している。もちろんスターンとのバトルもしっかりフィーチャーされている。

その他にもリチャード・ボナ、元祖ジャム系のMM&W、売出中女性ベーシスト、エスペランサ・スパルディング、ランディー・ブレッカーなどゲストが目白押しになっている。

リチャード・ボナはいつものあのヴォイスを聴かせているが、エスペランサはまるでボナの声を女性に置き換えたような雰囲気で歌っている。

またランディー参加の曲はスターンのオリジナルながらまるでランディーが書いたブレッカー・ブラザーズの曲のように聴こえる。

こう書くとまるで統一性のないように思えるかもしれないが、そこはマイク・スターンのギターというぶれない芯が一本通っていることによってしっかりとアルバムとしてまとまって興味の尽きない1枚に仕上がっている。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay