S.M.V. 「Thunder」Heads Up(HUCD3163) 2008 - U.S.A.  
Stanley Clarke (bass), Marcus Miller(bass, kb, b.clarinet, sax), Victor Wooten(bass), Poogie Bell(drums), J.D. Blair(drums), Chick Corea(piano), George Duke(kb), Kevin Ricard(perc), Ruslan Sirota(kb), Patches Stewart (tp), Steve Baxter(tb), Derico Watson(drums), Butterscotch(vocal),etc.

  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

スタンリー・クラーク、マーカス・ミラー、ヴィクター・ウッテンという3人の新旧スーパー・ベーシストが3人集まったユニット。
名前を聞いただけでいかにもベースの音数が多そうなのが想像できてしまうが、このアルバムから出てくる音は良くも悪くも期待通りのサウンドだ。

オープニングはまるでスター・ウォーズでも始まるのかといったような大げさなイントロから幕を開けて、3人のベーシストが揃い踏みをする。このあたりの演出は最近はベーシストというよりも映画音楽の作曲家として活躍するスタンリー・クラークならではなのだろう。
ちなみにクレジットを見るとこの1曲目ではマーカスがお得意のバスクラだけでなくアルトとテナー・サックスまで演奏していることになっている。
マーカスはほとんどの曲のシンセも担当しており、このアルバムのサウンドの大枠はマーカスによって作られていることがわかる。

全13曲中11曲までに3人のベースストが参加、後の2曲は1曲がマーカスとウッテンのスラップの掛け合いジャム、もう1曲がスタンリーとマーカスによる間奏曲風の曲「Lemme Try Your Bass」である。
スタンリー・クラークは「TUTU」など2曲でアコースティック・ベースを弾いているが基本はエレクトリック・サウンドだ。

ベース・サウンドだけでお腹一杯になってしまうようなアルバムだが、音楽として聴いてもアレンジャーとしても一流のスタンリー・クラーク、マーカス・ミラーが手がけているだけあって一級品の仕上がりだ。
近所迷惑にはなるが大音量で聴くと気持ちよいアルバムである。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay