Jeff Kashiwa 「Play」Native Language (NLM-0968-2) 2007 - U.S.A.    Jeff Kashiwa - Play
Jeff Kashiwa(T.Sax), Alex Al(Bass), Roger Burn(Vibe), Teddy Campbell(Drums), Greg Carmichael(A.Guitar), Lenny Castro(Perc), Barry Danielian(Trumpet), Melvin Davis(Bass), Michael Davis(Trombone), Rob DeBoer(Program), Russell Ferrante(Kb), Miles Gilderdale(A.Guitar), Tony Grace(Program), Allen Hinds(Guitar), Dave Hooper(Drums), Dave Kochanski(Kb), David Andrew Mann(T.Sax), Mike Ricchiuti(Kb)

  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●スムース系

かつてはRippingtonsの看板若手サックスプレーヤーとして名をはせたJeff Kashiwaだが、そこから巣立って既に10年、現在ではすっかりソロアーティストとしての顔が板についてきた。ここ1、2年はソロ活動に加えて、古巣RippingtonsのReunion Tourへの参加、そして伸び盛りの若手サックスプレーヤー達、Kim WatersとMarion Meadows(以前はSteve Cole)を引き連れたSax Packでのツアーなど、かなり精力的に音楽活動を行っている。このSax Pack、各地の夏のジャズフェスティバルでずいぶんファンを楽しませた人気のユニットだ。

さて、そんな忙しいJeffが、この夏久しぶりのソロアルバムを出してくれた。「Remember Catalina」(1995)、「Walk a Mile」(1997)、「Another Door Opens」(2000)、「Simple Truth」(2002)、「Peace of Mind」(2004)に続く期待の6作目だ。過去のアルバムで順調に自身の音を作り出してきていたJeffだが、今回の新作「Play」でももちろんその独特の曲作りとメロディアスな演奏を余すところなく聴かせてくれている。

全14曲の新作は、彼の一人娘Catalinaが初めて書いた単語「Play」にインスピレーションを得て生み出された格好だ。その多くの曲調とリズムには、御馴染みのJeffらしさが感じられつつもフレッシュな音が加えられており、まさに「飽きの来ないJeff節」絶好調と言って過言でないだろう。そんなアルバムを聴いていて、ふと、以前のアルバム評で、橋氏が「今井美紀が歌いだしそうな曲調」といった様なコメントをしていたのを思い出した。なるほど、不思議と納得がいく。いい意味で、耳に心地よい印象的なメロディの曲が多いのだ。

そんな作品の演奏をバックでしっかり支える面々も見逃せない。Jeffのソロアルバムでは御馴染みのAllen Hinds (g)に加えて Jeff同様、元RippingtonのDave Hooper (ds)、重臣Lenny Castro (per) にLee Ritenourとの演奏が記憶に新しいMelvin Davis (b)など、Jeffが安心して音を任せられる名士揃いとなっている。特筆すべきは、作曲にも関わっているDave Kochanski (Keys/Keys programming)。Rippingtons脱退後は、Britney Spearsのキーボード奏者としてテレビに出演したりとSmooth Jazz界からは遠ざかっていた観のあるDaveだが、ここに来て再び曲作りに参加しているのはうれしい限りだ。(彼とJeffが作り上げた「Hyde Park (the “Ah, Ooh” Song)」は今でもライブで最高潮に盛り上がる一曲。Jeffのファンの方なら周知のことだろう。)

今回のアルバム、相変わらず聴き心地のよいメロディと飽きのこない音作り、Jeffの成熟して安定した演奏、そしてその脇をしっかりと支えるベテランのバックメンバーなどが合わさって、今までのソロアルバムの中でも格段に完成度が高くなっているように感じられる。ここで、ちょっと視聴推薦曲をリストアップしてみよう。

1 Jeffらしい曲調とメロディが随一好みの方→The Lucky One, Changes, Forever, One Good Turn
2 ノリの良いアップテンポな曲が好みの方→Movin’ Up, Way Out West
3 ゆったりとJeffの音を聴きたい方→New View, Once Again
*おまけ:個人的に今井美紀を一番イメージしたのはRemember When, So Many Ways

全体として彼のファンのみならず、Smooth Jazzファンならば誰でも好感の持てる作品となっているのが嬉しい。今までJeffのソロアルバムを聴いたことがない方も、ぜひ聴いていただきたい一枚だ。

ところで、昨年、JeffはRippingtonsのReunion TourにEric Marienthalのピンチヒッターとしてのみ参加していたが、今年の夏はその役割を完全に引き継いだ格好だった。8月中旬に行われたボストンのジャズクラブ・ScullarsでのRippingtons Reunion Tour 三夜連続ライブの際には、御馴染みのRippingtonsのヒット曲に加え、自身の「Play」からも1曲・Movin’ Upを伸び伸びと演奏していた、そんな絶好調のJeff、今後もSmooth Jazz界で見逃せないアーティストの一人として挙げておこう。(まい)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay