梶原順「EVER」Brand-New Music (BNJK-1/BNJK-2) 2007 - Japan  
梶原順(g), 渡辺貞夫(s.sax), 渡辺直樹(b), 田中倫明(perc), 本田雅人(sax), バカボン鈴木(b), 鶴谷智生(drums), 川内哲史(b), 小笠原拓海(drums), 森俊之(kb), 松原秀樹(b), 沼澤尚(drums), 松本圭司(arrange,kb)

  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

ギタリスト、梶原順のキャリア25年にして初のソロ・リーダー・アルバム。
アコースティック中心のinside, エレクトリック主体のoutsideという2枚組構成になっている。

insideは梶原が長年サポートをしている渡辺貞夫をゲストに迎えた「Pastoral」から幕を開ける。
ナベサダの優しいソプラノの音色と梶原のアコギでの伴奏、柔らかいトーンのエレクトリックでのメロディーのコンビネーションが絶妙だ。

この1曲目とタイトル・ナンバー「Ever」がバンド形式で演奏される以外、insideは梶原のアコースティック・ギターの一人多重録音を中心に構成されており、いずれもゆったりとしたメロディアスな曲ばかりで梶原のギターをじっくりと味わうことができる。
さっと聴き流すと和み系でBGMにも最適なのだが、じっくりと聴くと複雑に絡み合うギターのアンサンプルの妙が長年スタジオ・シーンで活躍してきた梶原ならではのものを感じさせる。

outsideは一転してロック、ファンク・フィーリングが溢れたサウンドだ。
1曲目の「Have Some Fun」とアルバムの最後を飾る「Jive」はいずれも本田雅人をホーン・セクション、ソロにと全面的にフィーチャーしたロック調の曲。
どちらも梶原のギターが口ずさんでしまいたくなるようなメロディー・ラインを奏でているのが印象的だ。
アルバムを通してメロディー・ラインを大切にしてギターを弾いているのが伝わってくる。

個人的に繰り返し聴いてしまったのが、2曲目のファンク・ナンバー「You Got The News」で左右、センターに定位した3本のギターの小気味よいカッティングの絡みから生み出されるグルーヴ感が心地よい。

5曲目「It Will Be Fine」の80年代フュージョンを彷彿させるようなバラードナンバーでの表現力豊かなギターも聴きものだ。

25年のキャリアで初のソロ・アルバムというだけあって、ヴァラエティー豊かな充実した内容のアルバムに仕上がっている。
インタビュー記事も掲載しているのでそちらも合わせてみて欲しい。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay