ギタリスト、梶原順のキャリア25年にして初のソロ・リーダー・アルバム。
アコースティック中心のinside, エレクトリック主体のoutsideという2枚組構成になっている。
insideは梶原が長年サポートをしている渡辺貞夫をゲストに迎えた「Pastoral」から幕を開ける。
ナベサダの優しいソプラノの音色と梶原のアコギでの伴奏、柔らかいトーンのエレクトリックでのメロディーのコンビネーションが絶妙だ。
この1曲目とタイトル・ナンバー「Ever」がバンド形式で演奏される以外、insideは梶原のアコースティック・ギターの一人多重録音を中心に構成されており、いずれもゆったりとしたメロディアスな曲ばかりで梶原のギターをじっくりと味わうことができる。
さっと聴き流すと和み系でBGMにも最適なのだが、じっくりと聴くと複雑に絡み合うギターのアンサンプルの妙が長年スタジオ・シーンで活躍してきた梶原ならではのものを感じさせる。
outsideは一転してロック、ファンク・フィーリングが溢れたサウンドだ。
1曲目の「Have Some Fun」とアルバムの最後を飾る「Jive」はいずれも本田雅人をホーン・セクション、ソロにと全面的にフィーチャーしたロック調の曲。
どちらも梶原のギターが口ずさんでしまいたくなるようなメロディー・ラインを奏でているのが印象的だ。
アルバムを通してメロディー・ラインを大切にしてギターを弾いているのが伝わってくる。
個人的に繰り返し聴いてしまったのが、2曲目のファンク・ナンバー「You Got The News」で左右、センターに定位した3本のギターの小気味よいカッティングの絡みから生み出されるグルーヴ感が心地よい。
5曲目「It Will Be Fine」の80年代フュージョンを彷彿させるようなバラードナンバーでの表現力豊かなギターも聴きものだ。
25年のキャリアで初のソロ・アルバムというだけあって、ヴァラエティー豊かな充実した内容のアルバムに仕上がっている。
インタビュー記事も掲載しているのでそちらも合わせてみて欲しい。
(橋 雅人)
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Lyrical |
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Cool |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
Ensemble |
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Interplay |
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