Lee Ritenour「Smoke 'n' Mirrors」Peak Records (PKD300182) 2006 - U.S.A.  
Lee Ritenour(Guitar,KB), "Alex" Acuna(Percussion,Drums), Richard Bona(Bass,Scat), Brian Bromberg(Bass), Danilo Caymmi(Flute), Vinnie Colaiuta(Drums), Paulinho Da Costa(Percussion), Melvin Davis(Bass), Sheila E.(Percussion, Drums), Dave Grusin(Piano), Daniel Jobim (Keyboards, Vocals), Abraham Laboriel(Bass), Alberto Lopez(Percussion), Tlale Makhene(Percussion), John Patitucci(Bass), Satnam Ramgotra(Tabla), Patrice Rushen(KB), Oscar Seaton(Drums), Zamajobe(Vocals)

  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ●ラテン系(■ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●ワールド系

リトナーの「Rit's House」以来の4年振りとなるスタジオ録音盤。
その間にキャリアを集大成したようなスタジオ・ライブ「Overtime」が挟まっていたのだが、このアルバムはリトナーがそのキャリアで通ってきたフュージョン、ブラジル・サウンド、AORなどが全て詰まった上で、新しいエッセンスを加えたようなサウンドになっている。

新しいエッセンスの1人は3曲で歌っている南アフリカの若い女性ヴォーカリストZamajobeだ。もっともアフリカ色が強いのは1曲だけで、あとの2曲はアフリカン・テイストを加えながらも、曲調はボップで、リトナー流のAORっていってようなサウンドだ。
リチャード・ボナもベースで5曲に参加していて、ベースソロとともにヴォイスも聴かせているが、ボナの起用もそのアフリカ色を前面に押し出すのではなく、あくまでもリズムに味付けをするような使いかただ。

またジョビンの孫をヴォーカルで起用した曲でも、ブラジリアン・サウンドに爽やかなデイブ・グルーシンのピアノが混ざることによってリトナー流のブラジル・サウンドに仕上がっている。

インスト曲ではアコースティック・ギターを使用している曲も多いが、エレクトリックでもリトナーらしいギターをしっかりと聞かせてくれる。

アルバムを通して盛りだくさんなサウンドがつまっているのだが、芯がしっかりと通って全てがリトナー・サウンドとしてまとまっていて存分に楽しめる作品だ。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay