Joe Zawinul「Brown Street」Intuition (INT3450 2) 2006 - Germany  
Joe Zawinul(kb), Victor Bailey(bass), Alex Acuna(perc), Nathaniel Townley(drums)
The WDR Big Band Koln : Paul Shigehara(g), Andy Haderer(tp,fh), Kenny Rampton(tp,fh), Rob Bruynen(tp,fh), Klaus Osterloh(tp,fh), John Marshall(tp,fh), Ludwig Nuss(tb), Dave Horler(tb), Bernt Laukamp(tb), Mattis Cederberg(btb,tuba), Heiner Wiberny(sax,fl), Karolina Strassmayer(sax,fl), Olivier Peters(sax,fl), Paul Heller(sax,fl), Jens Neufang(sax,bcl)

  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

ジョー・ザヴィヌルが地元ウィーンで自ら経営するジャズ・クラブ,BirdlandにWDRビッグ・バンドを招いての2005年10月のライブ2枚組。
ザウィヌル・シンジケートの「Carnavalito」以外は「Black Market」や「A Remark You Made」など全曲ウェザー・リポートのレパートリーをセルフ・カバーしている。
競演しているWDRビッグ・バンドは昨年はブレッカー・ブラザーズとの競演盤で、ブレッカー・ブラザーズの曲をカバーしており、今回はそのウェザー版のようでもある。
リズム陣はヴィクター・ベイリー、アレックス・アクーニャと元ウェザーのメンバーが並んでいる。

元々ワン・ホーンのウェザーの曲をWDRビッグ・バンドの総勢15本ものホーンで、演奏するとどうなるかと言うと、これが意外なほど違和感がなく、オリジナルの雰囲気に近い。「Night Passage」などはほとんどそのままに聴こえる。
元々の曲がザヴィヌルのシンセによるワン・マン・オーケストラのようなスタイルなので、それが本物のホーン・セクションに置き換わってもすんなり入っていけるのだろう。
ちなみにアレンジはヴィンス・メンドーサの手によるものとクレジットされている。

ザヴィヌルは全ての曲でソロを取っていて、WDRビッグ・バンドのメンバーは交代で曲ごとにソロを取っていくというスタイルなのだが、さすがにウェザーの曲でのサックス・ソロはウェイン・ショーターのイメージが強すぎて、ビッグ・バンドのメンバーの顔見せ的なソロ回しでは弱く感じてしまうのは仕方ないところだろうか。
個々のソロのレベルは決して低いわけではないのだが、こういうアレンジにされると聴き手はどうしてもショーターを意識してしまう。

ウェザーの原曲を知っていたほうが楽しめるアルバムだろう。(橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay