The Tony Williams Lifetime「The Old Bum's Rush」ユニバーサルクラシックス&ジャズ(UCCM-9194)1972/2005 - Japan  
              

Tony Willliams(ds,vo),Tequila(vo,g,perc),Webster Lewis(org),David Horwitz(p,key),
Tillmon Williams(ts),Herb Bushler(b),

●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系   ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ●ロック系   ○ECM系

まさかこの盤がCD化されるなんて思わなかったです。はっきり言いまして、本作は駄作です。
トニー・ウィリアムスのライフタイムと言えば、参加はジョン・マクラフリンかな?アラン・ホールズワースかな?と期待は高まります。
でも、本作はいずれも参加してませんし、それに代わるようなハイテクなギタリストもいません。

いるのはテキーラという女性ボーカル兼ギタリスト・・・ギタリストと言ってもソロを取るようなギターではなく、単なる歌の伴奏になるローテクなギターです。
このテキーラさんが中心になったポップス・アルバムこそが、このオールド・バムズ・ラッシュです。
トニー・ウィリアムスのライフタイムという音を知ってる人で、聴く前にこの音を想像することは難しいでしょう。
そして聞いた途端にだんだん力が抜けていって、聴く前の期待が音も無く崩れ去るのは想像に難くありません。

実はずっと昔LPで本作を購入し、相当落胆した覚えがあります。この音を聞けばそれがトニー・ウィリアムズのライフタイムであるにも関わらず、これまでLP時代含めて一度も日本で発売されたことが無いというのもうなずけます。

では、本作は全く聞くべきところは無いのか?・・・と言いますと、それはかなりユルーイ演奏ではありますが、インスト曲におけるオルガンやトニーの父親ティルモン・ウィリアムスのSax。
このそこはかとなく気だるい雰囲気がなんともまったりするのであります。
またテキーラのボーカルも聞き込む内に心地良くなりました。変だ変だとは思いながらも、そこはトニー・ウィリアムズのドラムがプッシュするからです。
またソリストになるギターが居ない分、キーボードが頑張るのが本作の特徴で、オルガン、シンセイサイザーがやや古めかしいながらも味があります。
個人的にはちょっとだけお気に入りではあります。

とは言え、普通のFusionファンにオススメするのはキツーイ一枚です。
反対に、このCDはそうやすやすと再発するものとは思えませんし、LPでも幻の1枚であったように、このCDもいずれは幻の1枚化する可能性は十分にあります。
ちょっと珍しいのを持っておきたいなぁ・・という趣味の方にはいいかもしれませんね。

# とりあえず、ライフタイムのコンプリート収集最大の難関がCD化されました。(TKO)
 
 
   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out_of_melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay