向井滋春「Spacing Out」コロンビアミュージックエンターテイメント(COCB-53297) 1978/2004 - JAPAN  

向井滋春(tb) 清水靖晃(ts) 元岡一英(key) 川端民雄(b) 吉澤良治朗(drs) 渡辺香津美(g) 大徳俊幸(key) 横山達治(per)
●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系 (□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系
 BETTER DAYSはELECTRIC BIRDと並んで日本のFUSIONサウンドを育て上げたレーベルだと思います。
もうBETTER DAYSから当時のアルバムは出ないと思っていただけに嬉しい発売です。

 彼がブラジル路線に傾聴する前のFusion黎明期というべきサウンドです。Fusionというよりはクロスオーバー時代の作品と銘打ったほうが相応しいかもしれません。
ジャズ、ファンク、ロックという音楽の原型が見え隠れしてそれぞれの音が砂利の小石のように形となって現れており、ペースト状になって原型をとどめないFusionのサウンドとはまた異なった時代のサウンドです。
 1曲目は16分という大作なんですが、この曲に向井の真髄はあります。
今では「BETTER DAYS OF」でしか聴けない「Pleasure」収録の「ハドソン・ブリーズ」に象徴される、彼のソロの上手さが如実に出てます。何が上手いのか?「ハドソン・ブリーズ」で感じたように、どこまでがテーマでどこからがインプロビゼイションか迷うほど、ソロのフレーズの作りがテーマと区別が付かないほどその移行がスムーズなんです。
このソロにおけるフレーズの作り方、発想に光るものがあり、その後の彼の活躍を予感させるプレイがこの曲にあります。
この当時のサウンドはソロ中心で今ほどアンサンブルがきっちりとガチガチに枠にハマっていません。そういった演奏の自由さを一番有効に活用したのは彼なのかもしれません。
この作品には、そういった「演奏者の自由」を感じます。

何度でも言うぞ!!「PLEASURE復活して!!!」(アスワン)

   
Slow               Speedy
Light               Heavy
Mellow               Hard
Lyrical               Cool
Melodious               Out of melody/code
Conservative               Progresseve/Tricky
Ensemble                   Interplay
12/25/2004 新宿タワーレコード