Brad Mehldau Trio「Day Is Done」Nonsuch(7559-79910-2) 2005 - U.S.A.  
Brad Mehldau(piano), Larry Grenadier(bass), Jeff Ballard(drums)

  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○ワールド系

ピアニスト、ブラッド・メルドーのトリオ編成の新作。

1曲目のアルタナ・バンド、Radioheadのカバー「Knives Out」の疾走感、そしてタイトル・ナンバーの「Day Is Done」とポール・サイモンのカバー「50 Ways To Leave Your Lover」での拍子の頭を強調するようなジェフ・バラードのどんどんと押していくようなドラムスがアルバム全体のカラーを特徴付けているほど印象的だ。
ジャズ系ではめずらしい意識的な一本調子とも言えるドラムスとメルドーの粒立ちのはっきりしたリリカルなピアノの絡みが何ともユニークな新しい世界を創り上げている。
ところで、Radioheadの曲はメルドーのソロ作でも「Paranoid Android」が取り上げられており彼のお気に入りといったところだろうか?

また形式的には伝統的な4ビートのリズムで演奏されている曲「Artis」などでもジェフ・バラードのプッシュ感は共通していて、それが何とも言えないテンションを生み出して新鮮に聴こえる。

一方その合間に演奏されているビートルズのカバー「She's Leaving Home」などのバラード曲ではチャーリー・ヘイドンを連想させるような雄大さ、ゆったりさがあり、その際立つコントラストもおもしろい。

全編で70分にも及ぶこのアルバムはジャズ・ピアノ・トリオの新しい形を提示しているとも言えるだろう。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay