Two Siberians「Out Of Nowhere」WA Records/Headsup(WA0101/HUCD3096) 2005 - U.S.A.   
Yuri Matveyev(e.guitar), Artyom Yakushenko(e.violin), Michael Brecker(t.sax, EWI), Richard Bona(bass, vocal, perc), Don Byron(Clarinet), Mino Cinelu(perc), Steve Barrios(perc), Matt Garrison(bass), Nina Hennessey(vocal), George Whitty(kb, program), James Sasser(vocal)

  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●ワールド系

「2人のシベリア人」という名の2人組ユニットのデビューアルバム。本当にシベリア出身らしく、ろくにお金も持たずにニューヨークに出てきてストリート・パーフォーマンスをやっていたらしい。

プロデューサーがブレッカー兄弟のマネージメントをやっているダリル・ピットで、彼は隕石の収集家でも知られた存在なのだが、シベリア人の見つけてきた隕石を売ってレコーディングの資金を作ったというホンマかいな?というようなストーリーがライナーに記されている。

サウンドのほうはギターとヴァイオリンのデュオのサウンドが中心でそれにゲストが彩りを添えているといった構成。クレジットはエレクトリック・ギターとなっているが、ほとんどはアコースティックなギターサウンドで、ジャケ写をみるとGodinのエレアコを弾いているらしい。ただし何曲かで聞かれるディスト-ションの効いたギターソロでは別人のようにへヴィーメタルなサウンドで弾いている。

全体にロシアの民族音楽っぽい香りが強いのだが、フラメンコや中近東っぽいフレーズも散りばめられている。ボナが入ることによりアフリカのエッセンスが加えられたり、ブレッカーのジャズのセンスと融合したりで、その間に生じるテンションがまたおもしろい。

こういう風に文章にするとちょっと難解な音楽に思えるかもしれないが、どの曲も3分前後で結構聴き易い曲が並んでいて、結構ハマッってしまいそうなサウンドだ。(アマゾンで試聴できるので聴いてみてください。)

マイケル・ブレッカーは2曲、ボナは4曲に参加している。(但しうち2曲はパーカッションのみの参加) (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay