John Taylor「Rosslyn」ECM(ECM1751 159 924-2)2003 - Germany   
              

John Taylor(p),Marc Johnson(b),Joey Baron(ds)

○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系   ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ●JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系   ●ECM系

一言で言うと、ECMの典型的な耽美系ピアノです。
このジョン・テイラー(同姓同名が多い)は、イギリスのベテランJAZZピアニストで、Azimuth(Azymuthとは1字違い)というグループで活動し、ピーター・アースキン(ds)のリーダー作ではあたかもピアノが主役のような活躍をしてきた。
どの活動でも素晴らしい実績がありながら、なぜか自己リーダー作がECMには残されて無かっただけに、今回のリーダー作は待望の1枚である。

まず、想像した通りの音であり、まさにECMならではのピアノ・ミュージックである。
あたかも気が遠くなるような耽美なフレーズ。
ピアノという楽器の一番美しい部分を引き出したかのようなサウンド。
熱気よりかは冷気を感じる、クールで落ち着いた音楽。

もちろんJazzファンにはこういったサウンドを好まない向きもあるようだが、この研ぎ澄まされた音に対峙すると気持ちが哲学的になるというか、浮ついた神経を心地よい刺激が通うような気持ちになる。
実は仕事で疲れた合間の休み時間に、このDISKをDiskmanで聞き、大いに神経が癒された。
ピアノの綺麗な1音1音が神経に染み渡り、癒し効果は非常に大きかったのだ。

音楽はそういったヒーリング的なものだけでなく、4ビートも交互に配した曲順である。
共演のマーク・ジョンソンは元ビル・エバンスのベーシストでもあるように、このようなピアノのサポートはお手の物だし、ドラムのジョーイ・バロンも賛否両論あるようだがシンバルの響きなどカチっとしていて個人的には好きだ。
そしてジョン・テイラーはアルバム・タイトル曲"Rosslyn"でのアルペジオ・パターンを変調させてトランスしていく・・・このスタイルが他のピアニストとの違いかつ特徴であり、見事な世界に導いてくれる。

自分もずいぶん耽美系ピアノのCDがあるので多少食傷気味にも関わらず、本作を聞くとやはり良いなぁと引き込まれてしまいました。

# 一言で耽美ピアニストと言っても、それぞれスタイルがありますね。(TKO)
 
 
   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out_of_melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay