●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間 ○R&B ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系 ○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系) ○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系 ○ブルース系 ○ロック系 ●ファンク系 いきなり意表を突くファンキーなバリサク(バリトン・サックスです)の音から始まるこのアルバム。バリサクって誰?と思いジャケットのクレジットを見るとロニー・キューバーじゃないですか。そしてそのロニーのバリサクに絡んでくるランディ・ブレッカーのトランペットとマイケル・ブレッカーのテナー・サックス。ぉおーっと思っていると始まる切れ味の鋭いホーンセクションのテーマ。サンボーンも入ってますね。ということはいきなり、「Super Funky Sax」の再演です。この3人の共演は2曲しかありませんが、もう1曲はトロンボーンにJBホーンズのフレッド・ウェズリーのおまけつきです。 そして何と行ってもこのアルバムの特筆すべきことは全11曲中、10曲までマイケル・ブレッカー参加。そうなのです。ランディー・ブレッカーのリーダー・アルバムとは名ばかり、実はこれはブレッカー・ブラザーズ・バンドのニュー・アルバムです。 まずは今や売れっ子ドル箱のマイケルを他社のアルバムにこんな全面的に参加を許してくれたVerve/ユニバーサル・ミュージックに感謝しましょう。 まあブレッカー・ブラザーズ・バンドのニュー・アルバムとして聴いた場合は、何で全曲ランディーの曲ばかりでマイケルの曲がないの?とか、マイケルちょっと兄貴に遠慮して吹いてない?とかありますが、文句はいいません。感謝、感謝です。アルバム全体に詰まっているサウンドは紛れもなく純正BBBサウンドです。 サウンドとしては1994年のブレッカー・ブラザーズとしての最新アルバム「Out Of The Loop」の打込み路線の延長線上のようですが、打ち込みリズムは2003年風になっています。プロデューサーは同じジョージ・ウィッティーで、11曲中生ドラムは3曲だけです。 それにしてもランディとマイケルのホーン・セクションはほんと切れ味よくて気持ちいいです。このコンビネーションは兄弟ならではでしょうか。もうこのホーン・セクションだけを聴いていてもいいやという気になります。 ちなみにAda Rovattiというサックス奏者、最後の曲で1曲だけマイケルにテーマを吹かせた後でソロを取っていて誰?とか思ってしまうのですが、なんと30歳も若いランディの新しい嫁さんだそうです。 とにかくブレッカー・ブラザーズ・バンドの10年ぶりのニューアルバム(??)を楽しみましょう。そういやマイケルは去年来日時に今年はこのランディーのバンドでツアーをするかもしれないようなことを言っていたので是非来日も実現させてほしいものです。
(橋 雅人)
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