Tom Scott「New Found Freedom 」HIGHER OCTAVE JAZZ (HOJ42375)2002 - U.S.A.   

Tom Scott(ts,as,WX-5,syn) Craig Chaquico(g) Kurt Clayton(key) Alex AL(b) Ricky Lawson(drs) Paul Jackson JR.(g) Marcus Miller(b) A.Laboriel(b) etc.
○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B系 ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系 (□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系 ●スムース系
 この作品を聴いた第一印象は、「トムスコットのサウンドをスムース系にアレンジした作品」というより「スムース系をトムスコットが演奏している」という印象を受けました。
この違いが分かりにくいかもしれませんね。具体的にいうと、一曲目を代表とする多くのサウンドは、ウォーレン・ヒル、ディブ・コズ、アート・ポーターといった90年代に大ブレイクしたサックス系のサウンドで現在のスムース系の主流というべきサウンドなんです。
もしこの作品のアーティスを知らないで聴いたら、上記二人の作品かと思ってしまいます。(アート・ポータは死去)リリコンが入っているので、トムスコットっぽい演奏をするなぁ〜と思ってしまうかもしれませんねぇ。
 私は新譜情報でスムース系をけなしていますがサウンド自体は嫌いではありません。むしろ好きです。
危惧しているのは、「金太郎飴」のように、誰の作品も同じサウンドに聴こえてしまって、ミュージシャンの個性がなくなること。もう一つがスムース系以外のミュージシャンの作品がレコード会社が出さなくなり、スムース系以外のファンがそっぽを向いてしまい、FUSIONの売り上げが落ちてレコード会社もFUSIONの作品をだんだん出さなくなることです。
正に現在はこの危惧した二点が現実のものになっています。
 売れているものに乗るという柳の下のドジョウ商法は、以前から「トロピカルブーム」「ラテンブーム」「ブラジルブーム」「ダンス系ブーム」「ACIDブーム」という形でこの業界では珍しくもありません。以前と違うのはこのブーム以外の作品が減ってしまい、それに伴いファンが去っていったことです。(ファンが去っていったのは私の周りのFUSIONを聴いている友人であり、普遍的な話かどうか分かりません)

 話は作品に戻しますが、サウンドはスムース系の典型という音でどこかで聴いたことのあるものばかりです。唯一の救いは「一人ホーンセクション」や「ウィンドシンセ」の音がトム・スコットだと分かることですねえ。後半になると大分トムスコットらしさも出てくるんですが、、、、
スムース系のファンとして聴けば王道をいく良い作品です。トムスコットのファンとして聴けば彼自信の個性が薄まった作品として写ります。

☆う〜ん、、、、、、、(アスワン)

   
Slow         Speedy
Light     Heavy
Mellow   Hard
Lyrical     Cool
Melodious     Out of melody/code
Conservative         Progresseve/Tricky
Ensemble   Interplay

¥2,290 10/19/2002 新宿タワー