●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間 ○R&B ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系 ○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系) ○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系 ○ブルース系 ○ロック系 ○ファンク系 いやあ、このアルバムたまりません。1曲目からいきなりこれは再結成ブレッカー・ブラザーズそのもののサウンドです。メンバーもランディー、マイケルに加え、リズムはこのアルバムのリーダーのデニスとウィル・リーでブレッカーズ在籍者がずらり並んでます。 で、2曲目はジョン・スコの登場で、音はあのピック・ヒッツ・バンド。メンバーもベースのゲイリー・グレインジャーがゲイリー・ウィルスに替ってるだけで、あとはこのアルバムのプロデュースを勤め、曲も3曲提供しているジム・ベアードがキーボードでそのまんまです。ジョン・スコのワウワウ・べダルを踏みながらのカッティングもカッコいいです。曲も87年のジョン・スコのアルバム「Loud Jazz」に入っていた「Otay」の再演です。 で、ブレッカーズ編成でもう2曲と、ピック・ヒッツ編成でもう1曲演奏しています。ただしブレッカーズの方の1曲「In Time」はマイケルの参加はなくてランディーだけの参加。でも替りにサックスを吹いてるボブ・マラックがここでは完全にマイケルのトラに徹して、マイケルみたいに吹いています。クレジットがなかったらマイケルだと思ってたでしょうね。(笑) そして圧巻なのは10分以上に及ぶアルバムのタイトル曲の「Outbreak」。デニス、M.ブレッカー、ベアード、ウィリスという編成なのですが、キーボードソロもあったりはするのですが、サウンドはほとんどデニスとマイケルのデュオのようなもので、期待通りの熱い壮絶なバドルを聴くことができます。最近バラード続きで欲求不満気味のマイケル・ブレッカーファンの皆さんはこの1曲だけでも買う価値があります。 あとアルバムを通して特徴的なのはリーダーのデニスの曲が競作の2曲あるだけで、デニスはドラムの演奏に専念しているということ。しかもうち1曲は上述のジョン・スコの古い曲。残りはジム・ベアード、ジョン・へリントン、ジョンスコの曲が中心に並べられています。これが功を奏しているように思え、アルバムとしての完成度の高いものになっているように思えます。またデニスは普通に叩いていても十二分にうまいところは聞かせれれるということか、ドラム・ソロのパートはありません。(敢えて言えば上述のブレッカーとのバドルくらい)でも一環してデニスのグルーブが貫かれています。 ともあれ、デニスが今まで在籍してきたバンドのいいとこ取りのようなアルバムで、私こういう音大好きです。(橋 雅人)
ドラムスの神様と言ったら一昔前ならスティーブガッド。現在ではディブ・ウェックルとデニチェン(デニスチェンバース)と名前があがるでしょう。 本作は98年の「Getting Even」以来のソロ2作でJim Beardがプロデュースを行っています。参加メンバーは超一流ばかりでデニチェンが参加したミュージシャンばかりです。と言っても超が付くほどの売れっ子ドラマーですから名の通った超一流ミュージシャンの作品には必ずと言って良い程デニチェンの名前が見られます。ここらへんは昔のスティーブガッドと同じ地位を占めていると言って良いと思います。 サウンドはNY系の骨太いサウンドで、ドラム教則本のようなサウンドではなくサウンドも聴かせる内容です。Jim Beardのプロデュースですからそこらへんのツボは押さえてますね。 楽曲として聴いても面白くそしてドラマーの作品としてもリズムを聴かせるというバランス感覚が上手くミックスされています。 ドラムソロをそこらへんに散りばめたものではなく効果的に使われています。 曲はJ.Beard、J.Scofield、Jon Heirington、Dean Brown等が提供しデニチェンはリズムに専念と言ったトコでしょうか。各自が提供しただけあってそれぞれの個性が出た楽曲ですね。 そしてそれぞれの楽曲をまとめるJ.Beardのアレンジとデニチェンのリズム、参加メンバーのソロという3点がこの作品の聴き所でしょう。
☆J.Beardファンには堪らない作品と参加メンバーです(アスワン)
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