川崎燎Trio「REVAL」Satellites(VACV‐0010)2001 - U.S.A.
川崎燎(G), Toivo Unt(B), Aivar Vassiljev(D)/Kristi Keel(Horn)
○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B系 ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系               ( □ブラジル系  □サルサ系  □カリプソ系 )
○ユーロ系  ●JAZZ系  ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系
 
  当サイトの川崎燎インタヴューの中でも紹介があった、エストニアミュージシャンとの交流から生まれたギター・トリオアルバムです。メンバーは上記のようにギター、ベース、ドラムスのほか、曲によりイングリッシュホルンが加わります。
  内容については、いわゆるストレート・アヘッドなジャズアルバムであり、全く奇をてらったところのないピュアなプレイを聴くことができるものです。オープニング早々、スインギーに飛ばしまくり、2曲目にバラードを持ってくるという作りは、ジャズギターアルバムでは一つの典型(つまり王道!)のような気がします。聴き進めていくと、いわゆるスタンダード等のカバー曲とオリジナルとの配分が大変巧みで、聴く者を飽きさせない工夫がみられることがわかります(3曲目はエストニアの民謡でしょうか?)。オリジナル曲の中の"Trinkets and Things"という曲は、彼のファンにはおなじみの代表曲のセルフカバーで、これをボーカルのパートもすべてギターで演奏しており、ボーカル版同様によく歌っているのが特徴です。
 使用ギターはおなじみのヤマハカスタムモデル(最近、あるライブの直前に故障!してしまい、即席のハンダづけで急場をしのいだとか・・・)ですが、曲により微妙にエコーの度合いを変えたり、音色には気が配られているようです。また一曲アコースティックギターも披露してます。

  このアルバムは、このところのスムースジャズ路線とは趣きを異にする、全くのジャズギターを聴くためのアルバムで、日本で売られないのも何となくわかりますが、しかしやはり川崎氏本人の人柄でしょうか、どこかぬくもりを感じ、一方では洒落たセンスを感じさせる作風は並みの国内ミュージシャンではなかなか真似出来るもんではないでしょう。「日本人ジャズギタリストの最高峰」と称せられるワケもこれを聴けば十分理解できるんじゃないでしょうか。

 ○実を云うともう一枚川崎氏参加のニュー・アルバムを入手していまして、それは"Chip Shelton"というフルート奏者のアルバムで、川崎氏もセッションに参加しています。こちらはライヴらしくかなりラフな演奏ですが、氏のロングスケールのソロも堪能でき、ファンには見逃せない一枚でしょう。彼のHP"Satellites Records"に紹介されてますので、関心のある方はどうぞ。(当サイトからリンクしています。)  (セリエJ)
   
Slow           Speedy
Light           Heavy
Mellow         Hard
Lyrical         Cool
Melodious           Out of melody/code
Conservative             Progresseve/Tricky
Ensemble         Interplay