Joe Locke(vib) D.Alias(per) Mike Harvey(vo) Katreese Barnes(vo)
確かに、Brecker Brothersとして出しても全く違和感を感じないナンバーも幾つか含まれてます。緊迫感あるバックの雰囲気にtpとtsが炸裂したらBreckerBrothersサウンドになってしまうでしょう。でもこの作品は、Brecker Brothersでは、出来ないようなサウンドもあります。つまりここが、Randyのソロたる所以なんでしょう。その代表的なサウンドは、けだるい雰囲気のラップのナンバーですねぇ。Brecker Brothersの過去の作品にも同じようなラップのナンバーはありますが、この作品はそれを更に強調されています。このラップを中心とするファンク(これはファンクじゃない!!という人がいるかもしれません)は、過去のナンバーからいくとRandyのサウンドであり、遊び心十分溢れるサウンドは、Brecker Brothersでやると違和感が出てしまうかもしれません。 NY系のサウンドが少なくなった今日この頃、この作品をBrecker Brothersの復活サウンドとして聴くのもいいし、Randyのソロとして聴くのも、それは聴く手側の自由ですから、私がとやかく言うものではありません。いずれにせよ、非常に嬉しいサウンドだということは間違いないです。 Brecker Brothersサウンド+ラップ+ファンキーなボーカルを中心とするサウンドで、Michaelのソロもばっちり入ってます。 ☆準脳味噌錯乱級!! 買いッ!!!!(アスワン) 全11曲中の7曲にもランディーのへなちょこヴォーカルがフィーチャーされています。はっきり言って下手くそで、人をなめたような歌い方、歌詞なのですが、それが妙にこのアルバムのサウンドにマッチしていて耳障りじゃありません。(クレジットはヴォーカルはランディーじゃなくてランドロイドということになってますが) 全体のリズム・トラックは打ち込みを中心に作られていて、90年代のブレッカー・ブラザーズでも中心的役割を担っていたジョージ・ウィッティーがプログラミングを担当しているので、何となく「Out of the Loop」の延長線上のように感じられます。曲によっては、ブレッカー・ブラザーズそのものといったサウンドも顔を出しています。 タイトル曲の「Hangin' in the City」は昔のDreamsの曲がループとしてサンプリングされているようで今は亡きドン・グローニックやバリー・ロジャースもクレジットされているのも嬉しいところです。 新生ブレッカー・ブラザーズというにはちょっとリラックスしすぎてますが、おっちゃんになったランディー流の再結成サウンドってところでしょうか。(橋 雅人)
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\1,750 4/15/2001 at 新宿タワーレコード