Tommy Campbell,Kenny Mosley(ds), Clifford Archer,Yoshiro Kanamori, Ryuta Sakamoto,Ko-ichi Osamu,HANKOYA(b),Kazuhiro Kato,Kenji Nakamura, Shigeo Fukuda(Key),Koran Daniels,Hidefumi Toki,Norihito Sumitomo,Teruo Gtoh(sax) etc.
新進気鋭のギタリスト、初のリーダーアルバムです。 彼は1961年生まれ、チキンシャック初代ベーシスト、デレク・ジャクソン氏に師事し、その縁でチキンシャックファミリーの弟分(業界でいう“ボーヤ”というやつです)として腕をみがき、その後、土岐英史 & Cruisingの正式メンバーとして活躍、現在幅広いジャンルで数々のセッションをこなしています。不思議なニックネーム“はんこ屋”は先輩ミュージシャンが命名したらしいですが、詳しい由来は“非公開”なようです。プレイスタイルは、ブルース、R&Bを基盤としたソウルフルなプレイが看板ですが、その実かなり幅広い音楽性を有しているようです。 さてこの作品ですが、初リーダー作ということでさぞや力が入ったろうとは思いますが、意外と力み返ったようなところはなく、むしろ余裕さえ感じます。さすが名うてのセッションマン!作品は二種類のタイプに大別でき、全12曲のうち出だしから3曲目まではいわゆるソウルフルないかにもカッコいいナンバー。特に1曲目はHiram Bullockとの共演でグイグイ飛ばします。このあたりは彼本来の持ち味をいかんなく発揮しています。ところがアルバム中盤に入るとガラリと雰囲気を変え、アコースティックギターを中心とした、何というか、スローで空間を浮遊するようなイマジネーションあふれる人肌の温もりを感じさせるプレイ。彼はリラクゼーション音楽の分野も手がけているらしく、こういう作品も相当好きなようですね。(私はこういう面があるとは知らなかったのではじめ少々面くらいました。)終盤ではまた一曲ドライブ感のある曲を置いて、最後は再びHiramの登場。美しいアコースティックプレイを聴かせます。通して聴いてみると、特に中盤の“リラクゼーション系”プレイが印象強く残ります。ジャケットの写真や、本人が一言ずつ書いた曲紹介もそんな雰囲気作りに一役買っているようですね。参加ミュージシャンは彼のセッション仲間が中心ですが、上記のようにHiram Bullockが二曲、また土岐英史さんが一曲に参加しています。 ☆聴き込むほどに味わいの増す、懐の深い作品といえましょう。 なお、他に彼のプレイが聴けるアルバムとして、土岐英史&Cruising「Night Cruise」(1995)、つのだ☆ひろ「Funkshop」(1996)などもおすすめできます。 P.S. 初めて新譜情報を書かせていただきました。緊張のあまり心臓飛び出しそうです!はんこ屋さんの初アルバムより私の方が力んでしまいました!「Meeting Room」の冷やかしから一躍新譜情報のライター?へと、抜擢いただき光栄の至りです。これからもたまに出したいと思いますのでどうか温かく見守って下さい。(セリエJ) .
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