吉川忠英「Starry-Eyed」aosis( VICL-69003)2000 - JAPAN
Chuei Yoshikawa(ac.g) . Hiroshi Shinkawa(key). Kenji Takamizu(b). Neko Saitoh(violin) etc.
○骨太いストレート系 ●明るく爽やか系  〇骨太系と爽やか系の中間
〇R&B系 ○ブラック系 〇歌物・NAC/AOR 系
〇ラテン系               ( □ブラジル系  □サルサ系  □カリプソ系 )
○ユーロ系  ○JAZZ系  ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系 ●フォーク系
紹介が少し遅くなりましたが、松原正樹「Tender Heart」の項でも紹介した「aosis records」のシリーズ中の一枚です。この名を見て、おっと懐かしい!と思う30代後半以上の人は私だけではありますまい。70年代のフォーク、ニューミュージック(死語ですな)全盛期にはスタジオミュージシャンでもギターはたいていアコースティックとエレクトリックが分業制?になっており、エレクトリックの売れっ子が松原正樹、大村憲司、水谷公生、矢島賢らであるなら、一方のアコースティックは石川鷹彦、安田裕美、そしてこの吉川忠英氏らであったのです。もちろんこれらのミュージシャンは今も現役で活躍されている人は多いのですが、フォークからニューミュージック、そしてJポップへと時代は移り変わり、その間この手の音楽にトンと疎くなってしまった私なぞ、彼らの名を聞けば非常に懐かしい思いがこみ上げてくるだけでなく、当時のフォークギター少年の手本となった数々のプレイが頭をよぎり「今はどんな音出すんだろう?」と嫌が上にも関心をかきたてられてしまいます。

さて作品ですが、一応「フォーク系」としときましたが、別にフォークソングをやっているわけではなく、フォークギターのテクニックを基調としたギターインストアルバムという意味です。「第三の男」「スターダスト」などカヴァー曲が4曲、オリジナルが3曲の計7曲で、映画音楽あり、ブルース調ありボサノヴァ調ありと、楽曲は結構バラエティに富んでいます。共演者は曲により登場する程度で、ごく控えめな演奏をしており、全体的には吉川氏のギターソロ作品の印象が強いものです。

ジャズ系の作品のような、特に長いアドリブソロなどはなく、また決してスーパーテクニックをひけらかすというものでもなく、このアルバムの楽しみ方は、やはり生ギターの繊細な音色に触れるというところにあるでしょう。最初に聴いた時はあまりの淡い内容に、アッという間に終わってしまった(収録時間がやけに短いということもありますが^^;)のですが、聴き込むうち、いろんな音使いが見えて(聞こえて)きて、あたかも自分のすぐ隣でギター弾いてるような気分にさせてくれます。それがこの作品の魅力です。


☆何でもないプレイにこそ、年期を感じさせるものがあります。懐古趣味的ともいえますが、たまにこんな作品聴くとホっとしますね。   (セリエJ)
   
Slow         Speedy
Light           Heavy
Mellow         Hard
Lyrical         Cool
Melodious           Out of melody/code
Conservative               Progresseve/Tricky
Ensemble             Interplay