Korin Krog(vo),John Surman(Sax,Synth,other),
○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
カーリン・クログと言えば、アーチー・シェップ、ケニー・ドリューと共演盤を残し、最近ECMにも吹き込みがあるノルウェイの女性ボーカルだ。だがまさかカーリンの歌う「G線上のアリア」が日本酒CMで使われるなんて思ってもみなかった。本作はカーリン・クログとジョン・サーマンのデュオ作品であり、「G線上のアリア」の1曲だけジョン以外のメンバーでの演奏になっている。 この「G線上のアリア」1曲はさすがCMに使われるだけあり、なかなか耳さわりの良い聞き易い演奏ではある。シンセサイザーにによって幻想的な音場をボーカルが歌い上げるという、雰囲気は異なるがENJAなんかと共通したやり方である。
この作品はなぜかNew Ageとされているが、これに関しては非常に疑問だ。サウンドは決して聞き易いだけでなく、結構妖しくDEEPなため、ジャンルに関しては境界的であるからだ。それにジョン・サーマンはBritish Jazz Rock,jazz,クラシックまでも手がける、幅広いというよりもジャンルの渡り鳥と呼びたくなるほどの人で、この作品でもインプロヴィゼーションのすごい部分があり、New Ageと冠されるのはあんまりだと思う。もちろん、だからと言ってこれを堂々とFUSIONかというと、それも首を傾げてしまうのだが・・。ただ、これを聞いて考えるのだが、最近FUSIONにはこういった境界性を含まなくなったなぁ・・・。 # CMだけ聞いて買った人は、後半はどう理解するのだろうか?(TKO)
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