Richard Beirach(p)
かつてソロ・ピアノがブームになり、ECMにおいてはキース・ジャレット、チック・コリアを始め、多くのソロ・ピアノ作品が残されました。本作はそんな流れの中に生まれた1枚です。 このリッチー・バイラークですが、なぜかECM時代の吹き込みは海外では全くCD化されず、過去のずいぶん以前に日本でのみCD化されました。そのためここ数年では、かなり入手困難だっただけに、今回のCD化は非常に嬉しいものです。 バイラークのソロ・ピアノは、実は他レーベルでも何度かソロ・ピアノ作品を吹き込んでいます。しかし、それらを聞いた中で一番シンプルであり、精神的にもピュアなのがECMに残した唯一ソロ・ピアノである本盤に思います。 あまりに美しく、センシティブ・・・よどんだ空気が浄化されるかのように、聞いているうちにいつしか気持ちの中もクリーンになっていく気がします。
実は自分もこの作品を買うのは5回目で、1枚残して他は友人にプレゼントしました。
最近は、日本制作で4ビート・ファン受け狙いの作品を吹き込んでいるバイラークですが、今一度精神性の高い作品を出して欲しい・・と、本作を聞きながらつくづく思います。 # あまりにピュアで美しいソロ・ピアノ作品です。(TKO)
|