Olivia Longe(vo)etc.
彼の最新作は、一言で言うと幻想的な美しさを持ったサウンドですねぇ。 サウンドを主な曲を基に紹介します。 1曲目の'When I Fall in Love'。C.Blenzigのストリングス系のシンセをバックにガッドギターのサウンド。特に彼は意識をしていないと思うんですが、敢えて例えるならメセニーの生ギターをイメージして貰えればいいでしょうか??非常に美しく幻想的なサウンドに仕上がっています。 2曲目の'Patient of Eden'では、アコースティックベースにクラブ風の香りを少しだけかけて、ワイルドなブルージーな雰囲気です。面白いは、姫神でよく使われるような東洋風というか民族風というか、民謡っぽいコーラスが入っていて、欧米のサウンドに東洋のサウンドを融合させているアイディアです。 3曲目の'5:00 a.m.'では、昔から一緒に共演しているToninho Hortaを敬してか、彼がよく使うギターのハマリングのフレーズをイントロで入れたブルージなサウンド。 フルアコっぽいフロントマイク系の柔らかいギターの音色で、ソロを弾きまくります。タイトルの'5:00a.m.'が示すように全体的にけだるい雰囲気がよく伝わります。 4曲目では、一転して女性ボーカルの曲。しっとりとしたバラードで、バックに回ったギターが好サポートして美しい雰囲気を盛り上げてます。 5曲目の'Isn't it Romantec'で生ギターに戻り、ミナス風のサウンドでロマンテックで幻想的な美しいサウンドです。フレットレスベースと生ギターとストリングス風のシンセの音が良くマッチしてリリカルな雰囲気をよく伝えてます。 6曲目の'Millennium'はこの作品の中で一番気に入ったプレイとアレンジの曲です。ハプシコード風の音色のアルペジオでシンセがバックを努め、妖しいメロディのギターがテーマを繰り広げ、Bメロで突然雰囲気が変わりオクターブ奏法のギターと歪ませたセカンドギターが炸裂して、聴いていて「ハッ!!」としてしまった衝撃を感じました。 7曲目の'Have a Wish'はナチュラルなギターが、激しい打ち込みのドラムと対称的で、サビでの盛り上がりは、例えるとすればサンロレンツォ時代のPMGやSpecial EFXを連奏させます。 8曲目no'Folk Song'では雰囲気をガラッと替え、スティール弦の生ギターのカッティングに縦笛風のシンセをバックに生ギター(途中からナチュラルな音色のエレクトリックギター)の牧歌的な雰囲気でタイトルに意味するものをよく伝えてます。 10曲目で彼の彼の盟友のトニーニョ風に彼のボーカルがのった、ミナス系ボサノヴァ風の曲。始めトニーニョが歌っているのかと思いましたが、Jackなんてびっくり。 ラストの13曲目では、いよいよトニーニョが登場してデュオのアコーステックギターを披露してます。右がトニーニョで左がJackです。二人のソロをそれぞれ聴き比べながら楽しめる曲です。 個別に紹介すると以上のようなサウンドです。冒頭で述べたように、美しい曲が多く幻想的でリリカルな雰囲気のサウンドです。本文中いろんなミュージシャンの名前を出しましたが、これはサウンドを紹介するためにあえて例えれば誰々のサウンドと言った方がイメージがつかめると思ったので使ってます。おそらく本人はそのミュージシャンを意識している訳ではないでしょう。 美しいギターだけでなく、中はアグレッシブなギターもあり、面白いアイディアも披露しており、画一化された最近のFusionに風穴をあけてくれたサウンドですねぇ。 ☆脳味噌錯乱級!! 買いっ!!!(アスワン)
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