Chick Corea(p) ○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
ここ数年のチックの活動は意欲的ではあるが、さすがにチック!と思わされるまでも無かったように思う。それはエレクトリック・バンド解散以来、その何かを求める旅が始まったかのような・・。
2枚同時のうちの本作はチックのオリジナル曲に他数曲の内容にになっているが、もしもう1枚のスタンダードとのどちらか1枚を迷うようであれば、チックの、チックのための、チックによる演奏がまさに楽しめるという意味では、まずオリジナルの本作をお勧めしたい。 チックのソロ・ピアノによるオリジナル集はECMの「Piano Improvisation Vol1,2」(某作品もあるが。)まで遡らなければならないが、あれ以後のオリジナル曲に名曲も多いし、むしろ今になってこういった作品が出るのが遅いくらいだ。 どの演奏もチックのエッセンスがぷんぷんしている。まず、知らない人にこの演奏を聴かせてもチックとはどういうピアニストなのかがわかると思う。有名なオリジナルはスペインを筆頭に、アーマンドズ・ルンバ、チルドレン・ソングや最近聞く機会の多いホワット・ゲーム・シャル・ウィ・プレイ・トゥディ(国内盤のみ)などがある。それ以外のオリジナルもなかなか秀逸・・・個人的には昔パコ・デ・ルシアとの共演曲であるイエロー・ニンバスの再演はちょっと来てしまいましたね。 また、面白い事にステレオ定位がうまく左右の音が分かれていて広がりを感じる。ライブながらの入魂な感じも好感が持てる。ただ、観客の拍手はカットしても良かったんじゃないかな?
# とにかくアコースティック・チック好きな方にはお勧め。(TKO)
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