サウンドはAzymuthの今までの路線の延長というべきサウンドです。キーボードのJ.R.Bertramiのシンセやローズを中心とした、シンプルな音づくりのサウンド。彼らの初期の作品よりは随分ブラジリアンテイストが抜けてしまいましたが、ボサノヴァタッチのボーカル曲やサンバのリズムの曲が数曲含まれており、これを聴くとブラジル出身のバンドであることを思い出させてくれます。 ローズの音やシンセドラムの「ポヨヨ〜ン」という音、そしてベースのオカズの入れ方はいかにもAzymuthらしいサウンドで、アレンジや曲の作り等は昔と変わっていなく、懐かしいサウンドです。 クロスオーバー11のテーマ曲:Fly Over The Horizonや初期の彼らの名曲程のインパクトある作品は含まれておりませんが、そこそこの佳曲はあり楽しめる内容ではないでしょうか。彼らがデビューした当時は(もしくは彼らがその火付け役となっていたかもしれないが)現在のスムース系全盛のように、猫も杓子もブラジリアン/トロピカルサウンド/ラテンを取り入れてましたが、そのブーム去った後はそのときのサウンドは聴くことができなくなりました。この時のサウンドを維持しているグループとして貴重な存在かもしれませんねぇ。 繰り返しますが、世界的に大ヒットする曲は含まれてはいませんが、どの作品も平均以上の出来で聴けば聴く程、その良さが感じられるスルメみたいな作品です。 派手さはありませんが、いぶし銀のようなキラッと光るものが感じられます。 ☆Azymuthの久々のヒット作品になりそうな出来です。(アスワン)
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\2,290 11/11/2000 at 新宿タワーレコード