お店で彼の「BOUNDLESS」を見つけ、試聴したら最近少なくなったLA系のサウンドが気に入って、新譜情報で紹介しました.
時を同じくして、スコットからメールがありました.
そして、ローランドの楽器フェアで来日するとのことで、運命的なタイミングのよさに驚いてしまいました.

 3/22(祝) 津田沼イシバシ楽器 15:00〜
スコット・ウィルキー(key)   スティーブ・フィッシャー(drs)

ローランドのシンセサイザー:FP-9V-DRUMのクリニックで彼の新作「BOUNDLESS」NARADA JAZZ(72438-47025-2-6)'99から、「SPOTY!」「SAILCATS」「RIVERTOWN」「WATER BALLOONS」の4曲を演奏しました.
今回はシンセとドラムのクリニック(新機能紹介)なので、音はどうかなぁ、、、、って危惧してましたが、心配には及びませんでした.
ベースやギター等の音は、ハードディスクレコーディングした音源を使ってそれにキーボードとドラムを演奏するというスタイルです.
ですから、サウンドはCDのクオリティで、主役のキーボードが目の前で聴くことができます.
勿論、ソロ等のプレイはその場のインプロビゼイションですから、彼のピアノを聴く上では、このスタイルに何ら問題なく楽しむことができます.しかもドラムは、V-DRUMという一種のシンセサイザーの音源を使ったドラムなんですが、驚いたことに生のドラムと全く同じ音が出ます.シンセも驚きもので、生ギターのガットの音まで出ます.
彼のピアノを聴いていて、20年以上前に、デイブ・グルーシンが日本で知られだしたあの頃の彼のピアノを思い出してしまいました.
D.ベノワとか、J.サンプルが持つ繊細さに、グルーシンのファンキーさが加わって、LA特有の明るく軽快な彼の味付けのキーボードサウンドは、まさにD.グルーシンの再来だなぁ..........って聴いていてつくづく思いました.
今日は好きな曲ばかりで、彼のサウンドが凝縮されていて、アッという間に終わってしまった様に感じました.
FP-9とV-DRUMの新機能紹介も面白く、最近楽器から離れている私には、驚きの連続です.こういう新しい楽器で何ができるか知っておくと、CDを聴いた時にサウンド作りがかいま見れる様で、有効なイベントだと思います.

今はまだデビューしたばかりで知名度は高くないミュージシャンですが、彼の持つメロディは魅力あるもので、日本人が好むものだと思います.日本から火がつき、人気が逆輸入でアメリカへ行く要素はあるかもしれません.明るいメロディで「泣きのフレーズ」を持っていますから、まさに日本人好みです.
今回は、クリニックということでお店に足を運べば気軽に見ることができます.
プレイヤーだけでなくリスナーも十分に楽しめるイベントでした.(アスワン)

ミニインタビューも試みました.

Q:今回の来日は何回目ですか?
A:今回で6回目だと思うよ。

Q:今まではどんな形で(目的で)来日したのですか?
A:全部ローランドの関係で日本に来たんだよ。クリニックをやるためにね。
   でも今年の10月には自分自身のバンドで日本に来るつもりだよ。まだ場所やメンバーははっきり決まってないけどね。

Q:今回のクリニックではどんな曲を演奏する予定ですか?
A:今回は新しくリリースした自分のレコード「Boundless」から演奏するよ。1曲目の「Sporty!」3曲目の「Sailcats」4曲目の「Rivertown」それと11曲目の「Water Balloons」の4曲だね。

Q:今回一緒に演奏する、ドラマーのスティーブ・フィシャーを紹介していただけますか?
A:彼は僕の友達で彼もまたローランドで仕事をしているんだ。彼はもう何年もローランドで仕事をしていて、VDRUMSのデザイン に関わっているよ。だから僕とスティーブはもう何度も一緒にクリニックツアーをやっているよ。ここ日本だとか、南米の方やヨーロッパだとか世界中を一緒にまわっているんだ。彼もロサンジェルスに住んでいるよ。

Q:今回のクリニックで使用するキーボードはどうですか?
A:素晴らしいキーボードだよ。今回使うピアノはFP-9というものでローランドの新製品なんだ。

Q:そのキーボードを今後使う予定ですか?
A:FP-9も使うことになると思うけど、いつも自分のバンドで演奏するときはA-90というキーボードを使っているよ。FP-9とは同じ音なんだけどもっといろいろな機能がついているんだ。SWB(Scott Wilkie Band)で演奏するときはいろいろな音をすばやく出す必要があるから機能の多いA-90を使っているよ。

Q:最近日本ではあなたのようなLAサウンドを聴ける機会が少ないので、「Boundless」を聴いたときにとても新鮮な印象を受けました。あなたの音楽のコンセプトは?
A:ありがとう。僕がレコードで作りたかった音楽というのは、エッジが効いていてファンキーなものなんだ。僕はグルービーなものや力強い音楽が大好きなんだよ。
でも残念なことに、最近のアメリカのコンテンポラリージャズは(例えばラジオでかかっているようなね)つまらないと思うんだ。同じパターンのドラムループがひたすら繰り返されていてね。みんな同じような音楽を作っているからいつもラジオつけると同じような音楽しか聴くことができないんだよ。
だから僕は「Boundless」ではそれらとはちょっと違うグルーブを作りたかったんだ。
僕がコンピュータでつくる音楽が嫌いというわけではなくて、実際キーボードではどんな楽器の音も出せるしとても便利なんだけど、僕はCDを作るときやライブをやるときは実際のプレイヤー達と一緒に音楽をつくりたいんだ。

Q:最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。
A:僕のレコードを買ってくれた人どうもありがとう。僕は日本に来て演奏することがとても好きなんだ。
日本のリスナーは音楽を聴くことに対して耳が肥えているし、とてもいいよ。
自分のバンドで日本に来るのをとても楽しみにしているよ。

どうもありがとうございました。

既に彼のHPは日本語版も出てます.

スコット・ウィルキーのHP

協力:イシバシ楽器津田沼店
        Roland
撮影:アスワン
通訳:田中佑樹




4/3 秋葉原LAOX楽器館 17:00〜19:00
 僕も遅まきながらスコット・ウィルキーのliveを見に行って来ました。 楽器デモということで普通のライブとは違ったいわゆる演奏者のネタばらしみたいな感じで興味深い1時間半でした。曲の方は「boundless」からでたった3人だけとは思えない充実した演奏でした。  スコット・ウィルキーで気付いたのは楽器デモのときに、クラシックの雰囲気の音を使うというシチュエーションでチャイコフスキーのメロディをいくつも何気なく披露してましたが、多分彼はクラシックではチャイコフスキーが好きなんだろうと思います。それにしてもkeyを弾くスコットは非常に楽しげで、次回来日は是非コンサートで来てもらいたいです。(TKO)
ps:
live終了後にプレゼント抽選があったのですが、なんとスコットはトレーナーのプレゼントに僕を引き当ててくれました。Thanx!Soctt(笑)

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