Live at The Seventh Avenue South, NYC in 1983
Bob Mintzer (ts, conducter) David Sanborn (as,fl) Michael Brecker (ts,fl) Randy Brecker (tp) Lew Soloff (tp) Will Lee (b) Don Grolnick(pf) Peter Erskine (dr) others | |
上の写真を見て誰かおわかりだろうか? 背中を向けているのが、現イエロージャケットのボブ・ミンツァー、 こちらを向いて左側がデビッド・サンボーン、右側がマイケル・ブレッカーだ。 その次の写真は立ってベースを弾いているのがウィル・リー、 ピアノが今は亡きドン・グローニック、 ベースのネックのすぐ下に写っているのはランディ・ブレッカー、その横でトランペットを吹いているのがルー・ソロフである。 また写真には影になって写っていないが、ドラムを叩いていたのはピーター・アースキンだ。 | |
1983年のニューヨーク、こんな信じられないような豪華な顔合わせのライブがほんの50人もはいれば満員になるようなブレッカー・ブラザーズが経営にも参加していたライブ・ハウス「セブンス・アヴェニュー・サウス」で行われた時の貴重な写真だ。当時のニューヨークはちょっとしたビッグバンドブームでスウィート・ベイジルのギル・エヴァンス・オーケストラ、 ヴィレッジ・ヴァンガードのメル・ルイス・ビッグ・バンド、ラッシュ・ライフでの秋吉敏子・ルー・タバキン・ビッグ・バンドなどが毎週のようにレギュラーで演奏しており、セブンス・アヴェニュー・サウスではレギュラーではなかったが数回にわたりこの ボブ・ミンツァーがリーダーのビッグ・バンドが出演していた。 ボブ・ミンツァーは以前はバディ・リッチのビッグ・バンドでアレンジを担当していただけあって、かなりストレートな伝統的ビッグ・バンドのサウンドを聞かせてくれるが、ノリはこのメンバーだけあっていわゆる4ビート・ジャズとは一線を画するフュージョンな音を聞かせてくれていた。また何といってもこれだけの第一線のミュージシャンを集めただけあって全員がフォルテシモで鳴らした時の音圧は凄まじいの一言につきるものがあった。彼らの演奏は今では入手困難になっているが日本でのみ発売された「パパリップス」、 その後ボブ・ミンツァー・ビッグ・バンドの作品を何枚もリリースしているDMPレーベルでのデビュー作「Camoufrage」で聞くことができる。また3枚目の写真ではマイケル・ブレッカーがフルート、サンボーンがソプラノ・サックスを吹いているという珍しい姿にも注目。(橋 雅人) |