Level 42 Live Report




Level 42
マーク・キング / Mark King(Vocals/Bass)
マイケル・リンダップ / Michael Lindup(Keyboards/Vocals)
ネイサン・キング / Nathan King(Guitar/Vocals)
ショーン・フリーマン / Sean Freeman(Saxophone/Vocals)
ピーター・ビギン / Peter Biggin(Drums)


2010.6.9 Billboard Osaka 2nd set

1980年代に一世を風靡したUKのファンク・フュージョン・グループのレベル42が来日した。94年にバンドは一旦解散しているが2006年から再結成されているという。
実は筆者はレベル42のCDは1枚も持っておらず、ベースのマーク・キングの名前を知っているくらいというほとんど予備知識0に近い状態で聴きに行った。

今回の来日メンバーはマーク・キングの他はキーボードのマイケル・リンダップがオリジナル・メンバーとのこと。
ドラムスのピーター・ビギンは他のメンバーに較べてかなり若いルックスだ。

マーク・キングのベースを目当てで聴きに行ったのだが、そのベースは期待に違わず1曲目から強烈だった。
重低音が効いていてどっしりと重たいベースなのだが、それでいてしっかりとエッジもたっていてこれでもかという存在感だ。
2フィンガーとスラップを使い分けながらグイグイと曲を引っ張っていくようなドライブ感溢れる演奏だ。
想像していたよりも重量感のあるノリで、ドラマーのピーター・ビギンとの相性はなかなかよいという印象だった。

またマーク・キングはほとんどの曲でヴォーカルも取っていたのだが、歌いながらでもあれだけの細かいパッセージのフレーズでバンドを引っ張っているのは驚きでもあった。

圧巻は凄まじいスピードで高速スラップを聴かせた「Almost There」と アンコールで演奏された「Mr.Big」だった。
これでもかというように怒涛のベースで、圧倒されるような演奏を聴かせてくれた。

ベース・アンプから正面の位置という座っていた場所の影響もあるのだろうが、曲に関わりなくギターやサックスのソロの時でもベースの存在感の方がソロを取っている楽器よりもはるかに大きく感じられるほどだった。
ただそれでいてバンド全体の音としても、そういうバランスもありだなと思わせてしまうくらい説得力のあるベースだった。

終わってみるとただひたすらマーク・キングのベースばかりが印象に残っているライブであった。 (橋 雅人)




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