Brian Culbertson(Keyboards/Trombone/Bass)
Larry Graham(Bass/Vocals)
Larry Dunn(Keyboards/Vocals)
Eddie Miller(Keyboards/Vocals)
Sheldon Reynolds(Guitar/Vocals)
Marqueal Jordan(Sax/Vocals)
Jim Culbertson(Trumpet)
Lamar Jones(Bass)
Chris Miskel(Drums)
2009.10.3 Billboard Osaka 2nd set
スムースジャズの若手No.1人気キーボード奏者、ブライアン・カルバートソンが自分のバンドを率いて来日した。
昨年はトニー・メイドン率いるルーファスのゲストとして来日していたので2度目の来日ということになる。
今回はバックに元アース・ウィンド&ファイアのラリー・ダンとシェルドン・レイノルズの2人に加え、元スライ&ファミリーストーン、グラハム・セントラル・ステーションの元祖チョッパーベースの大御所ラリー・グラハムをゲストとして迎え、ホーン・セクションまで加えた豪華なバンドを率いている。
ちなみにトランペットを吹いていたのは父親のジム・カルバートソンでMy Dadと紹介していた。
このメンバーを見ると昨年リリースした「Bringing Back the Funk」の路線のステージだろうなと期待が高まる。
このアルバムはスムースジャズのアルバムと言うよりもクラシック・ファンクへのトリビュートのような作品で、今回参加のS.レイノルズ、L.ダン、L.グラハムの他にもブーツィー・コリンズ、JB'sのメイシオ・パーカー、フレッド・ウェズリー、EW&Fのモーリス・ホワイト、ルーファスのトニー・メイドンなど、ファンクの重鎮がゲスト参加しており、70年代ファンクを彷彿させるサウンドを聴くことができる。
1曲目はカルバートソンの97年のアルバム「Secrets」からの曲「So Good」で幕を開け、最新アルバムからアメリカのチャートでNo.1になったというシェルドン・レイノルズとの共作「Always Remember」が続く。
女性受けしそうな甘いマスクに派手はステージアクションはいかにもアメリカのショービジネスで鍛えられたという印象を受ける。
一方サウンドは所謂スムース系とは一線を画したファンクサウンドで好感が持てる。
4曲目「Getaway」からはアース・ウィンド&ファイア・メドレーのような展開になる。
サックス奏者のマークエル・ジョーダンがいきなりマイクをとり歌い始め、完全にディスコタイムである。
カルバートソンはトロンボーンも披露するが、「Getaway」のあのユニゾンのテーマをバシッと決めるあたりトロンボーンもなかなかの腕前だ。
カルバートソンのキーボードだけをバックにしたラリー・ダンによるカリンバのソロを挟んでアースのヒット曲「Serpentine Fire」、「Let's Groove」、「Shining Star」、「After The Love Has Gone」、「September」などがメドレーで続く。
ヴォーカルがもう少し良ければなあという内容でもあった。
アース・タイムが終わると今度はスペシャル・ゲスト、ラリー・グラハムの登場だ。
いきなり2コードのグラハムのベース・ソロだけのためにあるような曲でチョッパー弾きまくりを披露してくれる。
続いて懐かしいグラハム・セントラル・ステーションの「It Ain't No Fun To Me」ではベースのボディーの裏から生えているマイクでグラハムがヴォーカルを取る。
またステージの終盤でのベースソロではベースにディストーション(というよりファズと言ったほうが適切かもしれないが)や、昔懐かしいローランドのジェット・フェイザーをかけながら60台半ばとはとても思えない大暴れぶりだった。
そしてアンコールはスライ&ファミリーストーンのウッドストック時代からのクラッシク・ナンバー「Higher」で締めくくられた。
36歳のカルバートソンが大ベテランをバックに従え、ゲストを立てながらも、堂々たるリーダーぶりでファンク・サウンドが楽しめるステージだった。
(橋 雅人)
Set List
1. So Good
2. Always Remember
3. The Groove
4. Getaway
5. Kalimba Solo
6. Serpentine Fire
7. Earth Wind & Fire Medley
(Shining Star/Let's Groove/After The Love Has Gone/September etc.)
8. The Jam
9. It Ain't No Fun To Me
10. The House of Music
11. Funkin' Like My Father
12. Bass Solo
13. Thank You...
Enc.Higher
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