Vital Information 2007.11.13 Yoshi's, Oaland, CA 1st set 元ジャーニー、ステップス・アヘッドのドラマー、スティーブ・スミスの率いるヴァイタル・インフォメーションのライブがサンフランシスコ・ベイ・エリアのジャズ・クラブ、ヨシズで行われた。
1983年結成のヴァイタル・インフォメーションはスムース系の流行などにも流されることなく、ハードコアなフュージョン路線を守り続ける数少ないバンドだ。 バンドのメンバーはS.スミスとともににオリジナル・メンバーである元サンタナ・バンドのキーボード奏者トム・コスタは健在だが、ギタリストのフランク・ギャンバレは昨年脱退し、新しいギタリスト、ヴィニー・ヴァレンティノが今年加入し、ニュー・アルバム「Vitalization」をリリース、その後、ヨーロッパ、アメリカツアーを行っている。
ステージはT.コスタがアコーディオンを弾く、従来のヴァイタル・インフォメーションのイメージとはちょっと違った、アコースティック感の強い4ビート中心の曲から幕を開けた。
2曲目以降はステージ半ばでちょっと中休みと言ってアコーディオンでテーマが演奏されたサンタナ、T,コスタ共作の「Europe」がしっとりとした雰囲気だった以外は、一貫してヴァイタル・インフォメーションらしい変拍子も交えたハードなフュージョン路線で、パワフルかつテクニカルな演奏で楽しませてくれた。 ちょっと変わったところでは南インドのリズムをベースにしたという「Interwoven Rhythms - Synchronous」でS.スミスとV.ヴァレンティノが演奏しながらインドネシアのケチャのような口パーカッションでの掛け合いを披露し、インド系の観客に受けていた。
ニューアルバムからの曲を中心に演奏されたこの日のステージで最後に演奏された「The Closer」はビリー・コブハムやジャン・リュック・ポンティーなどのオールド・フュージョンからモチーフを取ったいうへヴィーなジャズ・ロック系の曲。
ちなみにヨシズはサンフランシスコ・ベイ・エリアでは老舗のジャズ・クラブで、サンフランシスコ市街地からベイ・ブリッジを渡ったサンフランシスコ湾の対岸にあるオークランドに位置する。以前はオークランドの違う場所にあったのだが、1997年よりウォーターフロントのジャック・ロンドン・スクェアに移転している。
店は名前からも想像できるように日本食レストランと併設されていて、店を入って右側がレストラン、左側がライブ・ハウスのエリアに分かれている。
余談になるが、今回は97年の移転後初めてこの店にいったのだが、驚いたのは店の前の道がそのまま線路になっていること。店の前は片側2車線程度の幅の道があって両側に歩道があり店が並んでいるのだが、道には線路があり、路面電車か昔の鉄道の跡だろうと思っていたら、なんとそこをそのまま10両編成の長距離列車アムトラックや30両編成の貨物列車が通過していくのである。 尚、ヨシズは11月28日にサンフランシスコ市街地に支店をオープンすることになっているので、こちらはずっとアクセスしやすくなるだろう。 (橋 雅人) |
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