デヴィッド・T.ウォーカー David T. Walker (Guitar)
クラレンス・マクドナルド Clarence McDonald (Keyboards)
バイロン・ミラー Byron Miller (Bass)
レオン・ンドゥグ・チャンクラー Leon "Ndugu" Chancler (Drums)
2007.5.15 大阪ブルーノート 2nd set
60年代の数々のモータウンのセッションに参加し、R&Bの生き字引とも言える、デビットT。
今まで何度となく来日し、Band Of Pleasureといった日本のバンドでも活躍していただけに、当然自分のリーダー・バンドでも来日公演を行っていたものと思っていたが、何とこれが自分のバンドとしては初来日公演とのことだった。
リズム・セクションはクルセイダーズで競演していたレオン・チャンスラーのドラムズにバイロン・ミラーという強力な布陣だ。
またクラレンス・マクドナルドは最近再発された「Press On」にも参加していたピアニストだ。
大阪はこの日1日だけのステージということもあってか、立ち見まで出る盛況振りで、人気の根強さをうかがわせる。
ジャズ色の強いナンバーで始まったステージでは「Lovin’ You」や「What’s Going On」などのポピュラーなカバー曲を交えながら、ブルージーなR&B系のオリジナル曲を中心に進んでいった。
4人編成のインスト・バンドということでデビッドTのギターを存分に味わうことができる構成でギター・ファンにはたまらない。
デビッドTは1本のギターでエレアコのような生っぽい音、スローな曲で聴かせるこもり気味の甘いトーン、芯がしっかりした太い音色などを使い分け、ワン・アンド・オンリーのフレーズを繰り出していく。
随所で聴かせるおなじみのフレーズは、ワンパターンと言えるのだが、これを聴くだけでもう幸せな気分になれる。
最後にはステージ先方の客全員に握手をしてまわり、風貌そのままの人柄の良さも見せていた。
1941年生れというから今年で66歳。まだまだ元気で活躍してほしいものである。
(橋 雅人)
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