Cornell Dupree & Soul Survivors
Live Report




コーネル・デュプリー Cornell Dupree (Guitar)
レス・マッキャン Les McCann (Keyboards)
ジェリー・ジェモット Jerry Jemmott (Bass)
ロニー・キューバ Ronnie Cuber (Tenor Saxophone)
バディ・ウィリアムス Buddy Williams (Drums)

2006.5.12 大阪ブルーノート 2nd set

コーネル・デュプリーのバンドが去年に引き続き来日した。 今回はベースがチャック・レイニーに替わってジェリー・ジェモットになった以外は前回と同じメンバーだ。
ジェリー・ジェモットはフュージョン・サックスの父、キング・カーティスのバンドの元メンバーで、コーネル・デュプリーと共にキング・カーティスの1971年の名盤「Live at Filmore West」に参加していたベーシストだ。

ステージに登場するときに、ちゃんと歩けない70歳の御大レス・マッキャンをこのバンドでは一番若いバディ・ウィリアムスが支えて出てくるのも前回と同じだ。
ロニー・キューバとデュプリーの競演というとガッド・ギャングが思い出され、バリトンを吹いてほしかったが、この日は全てテナー・サックスでの演奏だった。

コーネル・デュプリーの乾いたトーンのためのある粘りっこいギターを中心においたR&B色の強いまったりとしたブルージーなサウンドには全く変化がなく、選曲もいつものライブでお馴染みのものばかり。

コーネル・デュプリーのバンドとしてはリチャード・ティー亡き後のキーボードとして収まっているレス・マッキャンのレパートリーのアップ・テンポのヴォーカル曲「Compared To What」でステージを閉めているのが新しいレパートリーと言えるだろうか。(と言っても去年のライブのクロージング・ナンバーも同じ曲だったが)
ちなみにこの「Compared To What」は1967年のレス・マッキャンのアルバム「Les is More」に収録されていて、その後レスの十八番となっているかなり古いレパートリーだ。

ジェリー・ジェモットのソウルフルでステディーなリズムはこのバンドにぴったりとフィットしていて、しっかりとバンドのボトムを支えていた。

ステージ半ばで演奏された亡きリチャード・ティーに捧げた曲「Tee」のデュプリーのギターを聴いていると、まるでリチャード・ティー、エリック・ゲイルが横で演奏しているかのような錯覚におそわれた。
このバンドの音を聴いているとやはりスタッフが懐かしくなる。

ひたすらワン・パターンのサウンドなのだが、彼らにしか出せない音がそこにあり、まさに偉大なるワン・パターンだ。
レス・マッキャン70歳を筆頭にキューバー64歳、デュプリー63歳などまさにバンド名の通りサバイバーである。
これから彼らが何年演奏し続けてくれるのかわからないが、聴けるうちに是非生で聴いておくべきサウンドだろう。(橋 雅人)




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