Lee Ritenour(guitar) David Pack(vocal/guitar) Eric Marienthal(sax) Bernaby Finch(keyboards) Melvin Davis(bass) Oscar Seaton(drums) Spaghettini, Seal Beach, California on December 3, 2005 ロスアンゼルスのスムースジャズ系FM局THE WAVEの生中継でも知られ、いまやLA(正確にはオレンジ・カウンティーだが)のスムース系ジャズ・クラブの中心的な存在となっているスパッゲティーニ(名前の通りイタリア料理店でもある)にリトナー・バンドが出演した。
最初の2曲はおなじくゲストという扱いのエリック・マリエンサルをリーダーとしてギターレスの4人編成でマリエンサルの最新作のカバー曲集「Got You Covered!」から演奏された。 2曲目はビリー・ジョエルのカバー「New York States of Mind」で、結構いろいろな人がカバーし尽くしている感のある曲だが、このようなバラードでも少々サービス過剰気味にエモーショナルに吹いて観客を楽しませてくれる。
そして次のゲスト、デビッド・パックがギターを担いで登場して歌物2曲を披露する。彼の新作にはマリエンサルも参加しているとのことで、マリエンサルとの掛け合いも交えながら70年代のアンブロージア時代の曲が演奏される。
そしてようやく真打リトナーの登場となる。フルアコ、エレアコ、ES335と持ち替えながら2曲を演奏して一旦休憩となった。
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O.Seaton/L.Ritenour/B.Finch | L.Ritenour/D.Pack/E.Marienthal |
セカンド・セットはマリエンサルの「Sweet Talk」で始まる。1部と同様の構成でマリエンサル、D.パック、リトナーと主役が交代していく。
この日のハイライトはセカンド・セットの最後に演奏された「Rio Funk」で、メンバー全員の熱いソロを聴くことができた。ここでのオスカー・シートンの想像力豊かでトリッキーかつファンキーなドラム・ソロは秀逸だった。
アンコールはD.パックの曲で、D.パックとリトナーのギター・ソロの掛け合いを演じていた。 今回リトナーを見て感じたことは、ソロのフレージングが昔に回帰しているということだ。近年はウェス・モンゴメリーを意識したりフルアコを多用したりして、かなりジャズよりのアプローチが目だっていたが、この日のソロ部分ではここ1年くらいはGentle Thoughtsの再結成ライブが多かったためか、70年代の「Captain Fingers」や「Gentle Thoughts」の頃に聴かれたような、ちょっと手癖っぽいリトナー独特のフレーズを立て続けに繰り出していて、オールド・ファンとしては聴いていて思わずニヤリとしてしまうリトナーのギターが聞けるステージだった。(橋 雅人) |
Melvin Davis | Bernaby Finch/Eric Marienthal | David Pack | Oscar Seaton |
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