9月3日(土)日比谷野外音楽堂 | |||
ジェイク・シマブクロ・・・ハワイのジミヘン、世界最速のスーパーウクレレスト。 最初は大げさで派手なネーミングと思い、更にウクレレでFusionだなんて違和感のある印象でした。 ところがウクレレといえばハワイアンかと思いきや、そんな印象を吹き飛ばすプレイのオンパレード。 コードを超高速でかき鳴らし、ウクレレを歪ませてオーバードライブしたリードはエレクトリックギターにも匹敵し、タッピングやライトハンドもとなれば、これは先入観を吹き飛ばし、感嘆する以外にないでしょう。 まさに最初にあげた言葉通りのパフォーマンスで、驚くだけでなく、非常に楽しいライブになりました。 場所は日比谷野外音楽堂。残暑厳しく、まだまだ夏の名残りが色濃く残る9月の初め。 意外なことにこの日、野音のアロハシャツの人口密度の高いこと・・・ 最初はジェイクの挨拶、短いプレイのあとは、Acousphere、DEPAPEPEのミニライブ。 |
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Acousphere | |||
1.I Want You Back 2.Ai No Corrida 3.Go Go Girl |
Acousphereは、インストを聞かせるギター・デュオで、Jazzギタータイプのフルアコースティック・ギター、ナイロン弦タイプのエレアコ・ギターという異色な感じです。 出てくる音はタッグ&パティのタッグ・アンドレスのようなギターに、ナイロン弦のリードが絡むといった音色のブレンドがなかなか良い感じです。それとレパートリーもマイケル・ジャクソン、クインシー・ジョーンズというあたりが面白かったです。 Acousphereオフィシャルサイト |
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DEPAPEPE | |||
1.Over The Sea 2.START 3.激情メランコリック 4.SUMMER PARADE |
DEPAPEPEはCrossover Japan2005でも登場しましたが、本当に最近は注目度大で、FusionというよりもJ-POPのノリみたいですね。CDの売り場もJ-POPのコーナーにありますし・・。 COJ2005と同様で、爽やかなアコースティック・ギターのかき鳴らしを聴かせてくれました。 また、関西弁のトークも好調。 最後の曲では、こういうサブのステージでは難しい、観客を歌わせるのが上手くいっていて、周囲の人たち・・・多分DEPAPEPEは初めてという人も含めて歌っていました。しかし、この2人のギターですが、普通では使わないようなハイポジションでのコードが、あれだけキレイに響いてるのは驚きですね。 DEPAPEPEオフィシャルサイト |
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Jake Shimabukuro | |||
1.Shake It Up 2.Circle Of Friends 3.Toastmanland 4.Wes On 4 5.Touch 6.Dragon 7.3rd Stream 8.Me & Shirley 9.Gentle Weeps 10.With U Always En1.Blue Roses Falling En2.Crosscurrent En3.Hotel California En4.Crazy G
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そしてメインのジェイク・シマブクロが今度はバンドを引き連れて登場。 最初はバンドでの爽やかでノリノリの曲"Shake It Up"で、観客も手拍子とか楽しんでいる雰囲気が伝わります。 西海岸Fusion的な気持ちよいサウンドに、そしてジェイクのリード・ソロはほぼギターと同種ですね。 しかし、ウクレレならではのコードの鋭さは流石です。 またバラード曲"Touch"でも、なかなかウクレレは哀愁漂うというか、他の楽器とは一味違う味わいがあります。 それとレゲエ・リズムの曲"Toastmanland"でもウクレレはなじみます。ハワイとジャマイカでは全然違いますが、それでも暑さという気候的なものが一致するのか、これがまた音楽的に相性が良い感じがしました。 ところでジェイク・シマブクロはノリだけのただ聴きやすいFusionだけの人ではありませんでした。 バンドのうち、キーボード、ギターが引っ込み、ドラム、ベース、ウクレレだけで凄いパフォーマンスを聞かせます。 それはまさにインプロヴィゼーションであり、ウクレレという楽器・・・いや、ここでは高音部のギターと同然のプレイでしたね。 "Wes On 4"や"3rd Stream"での演奏は、ウクレレという楽器の可能性を感じさせてくれました。 ただ、その可能性もジェイク・シマブクロのテクニックがあってのことでなのでしょう。 それと時折見せてくれた、タッピングや人工ハーモニクスですが、ウクレレの場合は元々が高音なので、その音がウクレレのほかの音になじみが良く、フレーズに溶け込む感じがしました。 そしてライブ山場の"Gently Weeps"はまさにジョージ・ハリスン「While My Guitar Gently Weeps」のことで、ここではギターの代わりにウクレレが泣くわけなのですが、これがまた心に染み入る素晴らしい演奏でした。 ウクレレがソロで弾くメロディが美しく、サビにベース、ドラムと加わっていく盛り上がり方は最高。 ジョージ・ハリスンも実はウクレレを愛好してたという逸話をつい思い出してしまいました。 アンコールにはDEPAPEPE、Acousphere、それとジェイク・シマブクロによるホテル・カリフォルニア。 ギター4本にウクレレという、また素朴なホテル・カリフォルニアでした。 最後はウクレレの独奏・・・そしてあるパッセージを滅茶苦茶早く演奏、それを観客が鼓舞して更に早く演奏・・・を繰り替えし。 ジェイクも・・・「もっと?クレイジー」と言うや、最高に早いパッセージを聞かせてクライマックス。 最後は非常に楽しい気持ちにさせてくれるライブでした。 本当に盛り上がり、そして暖かい気持ちになったライブだったと思います。 終わってみて気がつくと、ライブが始まる頃のセミの声は消えて、代わりにコオロギの声があたりを覆っていました。 秋はもうすぐ。まさに今年の夏の最後を締めくくる、とても素敵な野外ライブでした。(TKO) |
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Jake Shimabukuroオフシャルサイト ”Doragon”のCDレビュー |
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