Blue Note New York 2005.2.2 2nd set
Chick Corea (piano)
ここ2-3年のチック・コリアはエレクトリック・バンドの再結成ツアーやDVD化されているニューヨークのブルーノートでのスリー・カルテットやオリジン、ゲイリー・バートンとのデュオ、クリスタル・サイレンスの再演、ハリウッド・ボウルでのリターン・トゥ・フォーエヴァーの再演など、まるでリユニオンがマイブームとでも言わんばかりのオンパレード振りだ。 「タッチストーン」はチック・コリアが1982年にフラメンコ・ギタリストのパコ・デ・ルシアをフィーチャーしてリリースしたアルバムだ。今回はそのアルバム「タッチストーン」の名前を冠したバンド名になっているがパコ・デ・ルシアは参加していない。その代わりにパコ・デ・ルシアを長年サポートしてきたという3人のスペイン人ミュージシャンが参加しており、それにチックとドラムスのトム・ブレックトインという5人編成のバンドになっている。
1曲目はチックのピアノソロのイントロから静かに起ち上がるが、リズム隊が加わるにつれてテンションがどんどん上がっていく。 2曲目は意外にもエレクトリック・バンドの最新作「To Tha Stars」からの選曲。但しフラメンコのファンダンゴというリズムをベースにアレンジされており、スパニッシュ色が濃くでた演奏になっていた。 サックスのソロから始まった3曲目は一転してタンゴのリズムで少ししっとりとした演奏になる。この曲ではドラムのトム・ブラッケンスタインは終始スティックを使わずパーカッションのように手でドラムセットを叩いていたのが印象的だった。 最後を締めたのは新曲の「Rhumba Flamenco」。チックがこの曲は「基本的にはフリージャムのための曲なんだけどルンバとフラメンコのリズムをミックスしたものだ。フラメンコは本当はリズムの名前ではないんだけど。」といってカウベルを手にして舞台中央にでてきてドラム、パーカッションとの掛け合いから始まった。フリージャムの言葉通り各人が密度の濃いソロを展開してエンディングを迎えた。 タッチストーンというバンド名からリユニオン・プロジェクトとも取れるが、この晩の演奏はチックのスパニッシュ路線を今の感覚で追求していく新ユニットという性格が強く感じられるような内容のステージだった。チックも既に**才。単なる懐古趣味に終わるのではなく常に多様なものに挑戦していく姿勢には驚かされる。 このバンドをベースにした2003年のスペインのライブが2枚組CDとして録音されていて、この日ブルーノートで500枚限定のプリリリース・ヴァージョンとして販売されていた。まもなく同じ内容のCDが全世界で発売される予定とのことだが、限定盤を手にすることができてちょっと満足な一日でもあった。 (橋 雅人) |
Jorge Pardo/Carles Benavent | Tom Brechtlein/Rubem Dantas |
Japan Tour’05
伝説のハイパー・エレクトリック・プロジェクト!!
【公演日程】
(問)サンライズプロモーション東京0570−00−3337/プライム・ディレクション03−3408−9595
≪予定出演者≫
Chick Corea/チック・コリア(KEYS、P) ※出演者が変更になる場合がございます。あらかじめ御了承下さい。 ◆チケット発売日:3月5日(土)
【地方公演】 |
Photos and texts by Masato Hashi
Except for the last photo courtesy from Prime Direction
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