昨年はサプライズ的に登場し、まだバンドの名前も実態も無かったNon Chords。
今回はちゃんとステージからの演奏になる。演奏者はベテランだが、結成がまだ1年に満たない新しいバンドだ。
最初、打ち込みを使うのは、3人しかいないサウンドの隙間を埋めるためだろうと思った。
ところが聴いている内に、打ち込みにベーシック・トラックを任せるからこそ、3人が自由奔放にプレイできるのだと気づいた。
意外にコンサート・ホールよりも、ダンス・ホールでノリながら聞いたほうが気持ちよいかもしれない。
斉藤ノブもこんなに息が上がるほどパーカッションを叩くのもこのバンドならではだろう。
藤井尚之のテナープレイは、何かJazzから離れたサウンドで、それがまた時に混沌、時にグルーヴィーなプレイを聞かせる。
後藤次利は神業的なベースワークを聞かせ、サディスティック以来のバンドということで演奏を楽しんでいるようだ。(TKO)
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