TOTOは今回の東京ジャズの目玉の一つだけあって、それまでおとなしく座っていた観客がいきなり1曲目の「Only The Children」から総立ちとなった。ルカサーの小気味いいディストーション・サウンドのリフ、ハイトーンのコーラスと紛れもないTOTOサウンドが繰り出される。
今回のTOTOは昨年リリースの「Live in Amsterdam」同様に、お馴染みのメンバーに加えて2人目のギタリスト、トニー・スピナーが加わっており、途中アコースティックギターのパートなどを受け持っていた。
ステージでは「Pamela」、「Africa」など往年のヒット曲が演奏されていき、「Africa」ではデビッド・ペイチのリード・ヴォーカルも披露される。
シャッフル系のリズムでのサイモン・フィリップスのドラムソロ、ロングトーンで聞かせてくれたルカサーのギターソロとメンバーのソロをたっぷりとフィーチャーしたステージ構成で、最後は「Rosanna」で幕を閉じた。
Rockit RELOADEDとネーミングされたこの日のステージにふさわしいパワフルな演奏だったのだが、残念だったのは会場の音響がそのパワフルさについていっていなかったことだろう。中央後部の席で聞いていたのだが、ベースと一部のタムの音域が会場で共振を起こしていたようで、全体に非常に聞きづらかった。テレビ中継用にライン録りされたものを聞けばきっとかなり違った印象になるだろうなとも感じた。
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