Set List
1 AM PM
2 All You Are And More
3 Watermelon Mau
4 Up Jumped Spring
5 Ember
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Mt.Fuji Jazz Festivalという名前にも関わらず、今年のこのイヴェントに正統的なJazzは少ない。
そのなかで唯一のアコースティック4ビートを演奏したのが、日野皓正クインテット。
日野皓正は、このFesivalには最多出演で、ミスター・マウント・フジなどと呼ばれていた。
このライブでのセットは中央にドラム、ピアノ、ベースが寄せられ、まさにJazzのセット。
文句のつけようの無いJazzが演奏される。それにしてもこのテンションが凄い。
ふと考えてしまったのが、これは60年代のMiles Davisもこうでなかったか?という想像である。
演奏してるのはJazzなのであるが、非常にカッコよく、更にシリアスなのだ。
そう思うと、リズムもハービー、ロン、トニーを彷彿するような4ビートを生み出す。
アルトSaxのソロはあたかもエリック・ドルフィーを連想するような自由なソロだ。
そしてリーダーの日野皓正だが、さすがにベテランといった風格のあるソロを演じる。
それも1音1音のトーンが持つ説得力、また炸裂するようなソロは日野特有だ。
野外コンサートは普通なら開放的な気分でコンサートを見るのだが、このLIVEは見る側もついつい集中してしまい、食い入るように見入ってしまう。
最後には日野皓正の手がけた新作サウンドトラック「薄光の樹」から"Ember"。
これがそれまでのテンションとはまた違い、とてもドラマチックな曲だ。
全体的にテンションの高いJazzであったが、最後にドラマティックな演奏でLIVEを締めくくった。(TKO)
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