東京JAZZ 2003 Live Report HERBIE HANCOCK TRIO |
Herbie Hancock (piano) Jack DeJohnette (drums) Christian Mcbride (a.bass) |
ハービー・ハンコック・トリオは今回の東京Jazzの目玉である。
期待としてはジャック・デジョネットとの共演。それもピアノトリオである。
また、ベースのクリスチャン・マクブライドも既に大御所の貫禄がある。
ハンコックのピアノもなかなか存在感のある演奏を聞かせてくれた。 |
Set List 1. I Love You 2. Cotton Tails 3. Toys 4. Memories Of Enchantment 5. You've Got It Bad Girl |
||
Herbie Hancock | Christian Mcbride | Jack DeJohnette |
番外編 : Herbie Hancock Trio@大阪ブルーノート August 29th
東京ジャズの後、同じメンバーでハービー・ハンコックのトリオが大阪ブルーノートに出演するというので、その最終ステージを見にいってきた。たった5日前に東京ジャズで見たばかりなのだが、これだけの充実したメンバーのトリオをブルーノートのような小さなハコで見れる機会はそんなにはないので見にいくことにした。
そしてこの日の2セット目に、大阪ブルーノートで演奏したトリオは東京ジャズで演奏したバンドとは全く別のユニットと言ってもいいようなものに変身していた。 2曲目もディジョネットのテンションは全く落ちず、ハービーも負けじと付いていく。 マクブライドも時折、ハービーやディジョネットに呼応してさすがと思わせるセンスのいいフレーズを繰り出すのだが、こうなってしまうとあとの2人とは役者の格の違いがはっきりしてしまう。 3曲目はバラード、4曲目はフリー系の曲とちょっと趣向を変え、少しクール・ダウンした雰囲気になるが、そんな中でもディジェネットは絶好調に感じられる。 そして最後は東京ジャズでも演奏された「You've Got It Bad Girl」。長くなりすぎた演奏時間を気にしたのかハンコックが小声で「短めに」と指示を出して始めたものの、イントロ部にドラムソロがフィーチャーされるこの曲でも最初からディジェネットはハンコックの指示が聞こえなかったような長尺のハイ・テンションなソロを展開する。ハービーのピアノソロでもディジェネットはあおりまくり、ハービーが応えざるを得ないような展開に追い込んでいった。 開演が遅れた上に1時半近く演奏をしていたため、終わったのは11時半近くでアンコールはなかったが、120%満足できるステージだった。満足どころか、20年間ジャズを聞き続けていて、かなりの数のライブも見ているつもりだが、これだけの凄まじい演奏は覚えがないくらいのレベルだった。このステージと較べると東京ジャズでの彼らの演奏は軽く流したリハーサルのように感じられ、この日は何かとんでもないものを見てしまったというのが正直な感想だ。
REPORT:TKO 番外編:橋 雅人
PHOTO:アスワン
|