新澤健一郎(key)  音川英二(ts,ss)  ヤヒロトモヒロ(per)  岩瀬立飛(drs,voice)  水野正敏(b)
1ST 2ND
路地裏の七面鳥(水野)
Quark Dance(新澤)
Diversified Oneness(音川) 
Magnet(新澤)


(緑:新曲)
新澤新曲(曲目未定)
Out of This MIND(音川)

まりも(新澤)
偶然の風の中(岩瀬)
Pa・ra・bo・la(新澤)
-Enc.-
Boil Coil(新澤)
 
 
 

Nervioのライブ写真 more . . . . [1] [2]
Live ! Nervio(ネルビオ) 脳味噌錯乱級のプレイ !

 行こう行こうと思いつつ、スケジュールの都合等で行けなくてようやくNervioのステージを見ることができました。
昨年、1stが出た時はショッキングでした。
ギターがメインではない骨太いストレートでイマジネイション高いNY系サウンドって邦楽では減っていき、私の中では佐藤允彦&MSB以来のような気がします。
きっと1stで味わったような、スリリングな演奏で人間の琴線に触れるようなサウンドを味わうことが出来るだろうと期待してライブに望みました。

 ライブが始まるやいなや、サウンドはうねりながら全身を駆け抜けて、最後には全身を包み込みました。
5人が創り出すリズム、ハーモニー、メロディはモザイク模様のように緻密に積み上がられているにも関わらず、各自が自由に演奏をしていてバトルを行っているかのごとくソロ応酬の連続です。
まぁ、演奏を行っているミュージシャンは超がつく程の一流ですから凄いプレイは当たり前なんですが、難しい曲を難しそうに演奏しないんで余計際立って聴こえてしまいます。

 セットリストを見てお分かりのように1stは新曲ばかりです。2ndも頭の2曲は新曲と6月に出る2ndアルバムからの曲ガ中心です。(全てが2ndに入るか分かりません)
中には曲名さえ決まっていない曲もあり、初めてライブへ足を運んで次のアルバムの作品を聴けるなんて何てラッキーなことだろうと思いました。

 新曲のサウンドは、いかにもNervioサウンドというものです。ある意味ウェザーリポート(WR)と言えるでしょう。ここで言う意味はサウンドがWRに似ているという意味ではありません。編成からいったら同じなんですが、、、
私が言うWRというのは、既存のサウンドには無いような新しいサウンドを創り出すという意味でのWRです。
常に新しいアイディアを打ち出し独自の路線で他を寄せ付けないサウンドがWRにありました。
Nervioのサウンドを一言で表すなら、新しいアイディアを持つユニット。そういう意味でWRと言えるでしょう。
それに付け加えるなら、ひねり効かせたメロディ(可愛いメロディもある)、重厚なハーモニー、うねるリズム、変化の激しい曲構成、イマジイネション高いソロ、、、これらがこのバンドを象徴するサウンドではないでしょうか。
そういった彼らの要素が新曲全てに具現されていたように思います。
 
 新曲のため耳慣れない演奏で普通は戸惑うところなんですが、余裕があり且つ鬼気迫るスリリングな演奏のためスーっと入っていくことが出来ました。
CDと同じようなクオリティでのライブであり、クオリティの高さは20年前に同じピットインで聴いた佐藤允彦&MSBを思い出しました。
個々の楽器一つ一つが主役であり、混じると個々は消えバンド全体のグルーブを感じるという高度な演奏であったと思います。
 
 
 個別に感想を申し上げると、ベースの水野氏。彼のベースには何も言うことがありません。日本を代表するトッププレイヤーです。
コンポーザーとしても、新曲:「路地裏の七面鳥」というかっこいいサウンドを提供しております。この曲ではベース中心の音ではなくバンドとしての楽曲ですが、隠し味というべきフレットレスベースは自分を出してますね。
決してベースが前面にでている訳ではないんですが、聴かせどころというかツボをベースでしっかり押さえていました。

 音川英二氏のサックスは初めて生で聴きました。見た目は繊細な感じなんですがサックスは大胆ですねぇ。
ソロになると自由な空間というか、イマジネイションが高いというか、延々と何時間でもソロを続けられるような発想を持っているように感じました。

 岩瀬立飛氏も初めての生です。最近ちょっとドラムの聴き方に個人的には敏感になっているんですが、この人のドラムにはもう何もいうことありません。
完璧でした。それにしても各シチュエイションでスネア、ハイハット、シンバル、タム、、、のコンビネイションによるグルーブ感は良かったですねぇ。
Nervioのドラムはこの人でなければダメという印象を持ちました。ボイスがイイ味付けでしたねぇ。

 ヤヒロトモヒロ氏はラテン系のセッションで見たことがあるんですが、こういうNY系のサウンドにもよく合いますねぇ。
彼のパーカッションなくしてはNervioのサウンドの魅力が半減する程の存在感を感じました。
立飛氏とのリズムバトルは良かったですね、メロディ楽器が脇役になってしまう程でした。

 最後に新澤氏。初めて彼を聴いたのは数年前のNiftyのアマチェアJAZZプレイヤーのフォーラムのオフ会です。
それ以来注目してきましたが、Nervioのようなユニットを作るなんてその時は想像も出来ませんでした。
キーボードの音色は特に印象に残りました。センスのあるサウンド作りにおいてはキーボードプレイヤーとしてトップクラスだと思ってます。

この楽器には名前が付いてます
 
 MCの中でヤヒロ氏のいろんな見たこともないようなパーカッションの説明を水野氏が始めた時です。

新澤氏 「いろんな楽器がありますね、、これらの楽器には全て名前が付いてます」
水野氏 「えっつ?? 太郎君とか? 二郎君とか?」
会場   大爆笑,,,,,,
 
 一曲一曲が緊張感あるサウンドなので聴いていると普通肩が凝って、息苦しくなります。それはそれで快感なんですが、このMCには笑わされてました。
それまでの緊張感というか緊迫感がスーっと抜けて、余裕を持って聴けるようになりました。
持ちネタかどうか分かりませんが、今年聴いたギャグの中で一番面白かったことは確かです。

2ndアルバムが待ち遠しい
 
 殆どが新曲で、しかも粒ぞろいのものばかり。6月10日にリリース予定の新作が待ち遠しいと切に思ってます。
NY系の骨太いストレートなサウンドが好きな人には、きっと満足させてくれるサウンド。
反対にT-Sのようなメロディアスなファンには新鮮なサウンドに聴こえるでしょう。
カシオペアのような技巧派系のファンも驚愕させるサウンドです。

次回Nervioは3/5(水)小岩eM SEVENです。
Newアルバムのサウンドを先取りしませんか?? 自信を持ってお勧めするNervioサウンドです。

脳味噌錯乱級! ! ! ! ! ! ! ! ! 買いっつ! ! ! ! ! ! ! !

CyberFusionでは、これからもNervioの情報を掲載していきます。お楽しみに!!

Nervio公式ホームページ(1stアルバム試聴可能です
VEGA Music Entertainment Inc
ピットイン
「Nervio」CD評

Report & Photo by アスワン 2003.2.5六本木ピットイン
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