Brazilian Night Live Report



Wanda Sa ワンダ・サー
Valeria Oliveira ヴァレリア・オリベイラ

Spick and Span
 Kazuo Yoshida ldr,drums
 Chieko Tutumi alto,soprano sax
 Manabu Ooishi kyd
 Kazuhiko Obata gt
 Youichi Yahiro bs
 Tomohiro Yahiro per

DJs
Takumi Yuge
Kenichi Aono
Tadatomo Oshima
Toshiaki Nakamura
Yukiko Hori
Yasuhito Tomita

渋谷セルリアンタワー東急ホテル JZ Brat   2002.05.05


GWも後半の5日 暑い夏を感じさせるその日、爽やかな風が渋谷を吹き抜けたのでありました。

200席ほどの居心地のよいクラブ。アーティストが登場するまでは、都内のクラブで活躍中のDJたちのご機嫌な選曲によるブラジルの音がフロアーを包みこんでいる。

まずは Spick and Spanの登場。20年来 日本のブラジリアン・ミュージックシーンをリードしてきたバンドだけに、1年半ぶりのブランクを感じさせることなく、快い緊張を伴った彼等の世界に観客をグイグイ引っ張り込む。
吉田、八尋兄弟の熱いリズムをクレーバーな大石と小畑の演奏が包み込んで、彼等独自の雰囲気を醸し出す。
3曲目から、ゲストの堤智恵子の登場。最近は準メンバーとしてSpick and Spanには欠かせない彼女。
元気一杯の演奏に観客も大喜び。
Spick and Spanならではの、素晴らしい音の世界だ。

観客やメンバーのウォーミングアップも終わり、そこにヴァレリア・オリヴェイラの登場  新作を引っさげ登場の彼女は、昨年よりも一回り存在感を感じさせる歌いっぷりで観客を驚かせた。
相変わらず早いテンポでのスキャットはお家芸とも言うべき素晴らしさだ。私は口が開きっぱなし。
ライブでは歌う機会の多い、クイーカの唸り(O ronco da cuica)もただただ、かっこいい。
また毎年キュートになる彼女に感動。

さあ。そしていよいよ ワンダ・サーの登場だ。
先ずはヴァレリア、ワンダの呼びかけで 観客交えて、shage de soudadeの斉唱結構 みんなポルトガル語で歌えるのね(笑)しつしか、もうワンダのペースだ。

国宝級と言っても過言ではない、ワンダ・サー。彼女が歌い始めると、今まであった快活な雰囲気がたちまち、落ち着いたそれはそれは居心地のよい空間にかわってしまう。
夜のイパネマ海岸ってこんな感じなんだろうか(笑)
おいしい水(augua de beber)などを聞きながら、ああこの人はセルメンにいたんだなあ。とか思ってしまうってもう40年近いキャリアのわけなんですね。実はあまり期待はしていなかったが(失礼!)ただただ圧倒された。それは強い力ではない、柔らかく、快い風にだ。北風と太陽の世界だね(笑)

最後にヴァレイリアも加わって Berimbau(Baden Powell)が始まる
ワンダ・サーのリズムの間を縫うような歌とヴァレイリアの何故かセツナイ歌いっぷ りが好対照なんだけど、流石、聞かせてくれます。

そしてアンコールには、予定のなかったワンダ・サーのピアノトリオが登場してゴキゲンな演奏を披露してくれました。ここでビックリしたのは出てきた音が アジムスそっくりなこと。
一緒に行った友人と思わず顔を見合わせてしまった。やはり彼の地にはアジムスがゴロゴロしているのか!(ちっく)




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