スコット・ウィルキーは最近(99年2月)ナラダ・レコードよりデビューCDをリリースしたばかりのキーボード・プレイヤーだ。彼のCD「Boundless」はバラエティーに富んだジャズ・フュージョン・ナンバーが並んでいて、CyberFusionのスタッフの間で注目の新人ということで話題にしていたところ、偶然にもスコット本人からCyberFusionにメールが飛び込んできた。
そこで、早速メールでスコットに日本初(?)インタビューを行うことにした。 また彼は現在ローランドの招待で全国でデモライブツアーをおこなっている最中でもある。 MH (Masato Hashi@CyberFusion) Q.1 デビューCDを出すまでのあなたのプロフィール、キャリアを紹介してください。 Scott (Wilkie) 僕はデトロイト生まれで6歳の時からピアノを弾き始めた。長い間、クラシック・ピアノを勉強してから、14歳の時にジャズに興味を持ち始めたんだ。高校と大学の時は, いくつかのエレクトリック・ジャズ・バンドを組んで、初めてエレクトリック・ピアノを弾いたんだ。古いフェンダー・ローズだったよ。それからその頃に作曲も始めるようになった。大学を卒業した後、ロスアンゼルスに移ってきて、ローランドのキーボード・プレイヤーとして世界中で演奏するようになったんだ。そして1996年にスコット・ウィルキー・バンド(SWB)を結成して、いくつかのデモをレコーディングしてレコード会社に送るようになった。そして1998年にヴァージン・レコード傘下のナラダとレコーディング契約を結んで、今年の2月9日に世界中で「Boundless」をリリースしたんだ。
MH Q.2 「Boundless」のコンセプトを教えてください。 Scott 「Boundless」は僕が過去数年間の間に書いた曲のコレクションだ。僕はライブ演奏でのエネルギーと楽しさをノリの生のファンキーな部分を残したままで取込んだようなアルバムが作りたかったんだ。このアルバムは僕のホーム・スタジオのビーチ・ミュージックと南カリフォルニアの他の数カ所でレコーディングした。ピアノのトラックは全てデビッド・ベノアのところで彼の7.5フィートのコンサート・グランドで録音されている。そしてミックス・ダウンはハリウッドにあるチック・コリアのマッド・ハッター・スタジオで僕のよい友人であるすばらしいエンジニア、デイブ・ナイトがしたんだ。 MH Q.3 「Boundless」では沢山のゲスト・ミュージシャンが演奏していますが、彼らをどうして選んだのですか? Scott 「Boundless」では、僕の大好きなミュージシャンの何人かに演奏してもらって興奮したよ。みんなそれぞれがアルバムにユニークでエキサイティングな内容を加えてくれたし、僕の音楽が彼らの創造性を加えることで展開していくのを聞くのは楽しかったよ。「Boundless」のゲスト・ミュージシャンは皆、彼らがそこで演奏してくれるのがベストだと僕が感じたから参加してもらったんだ。彼らがどう演奏するか本当によく研究したよ。 MH Q.4 あならのレギュラー・バンドのSWBはこのCDのようなサウンドなのでしょうか? メンバーを紹介してください。 Scott もちろんだよ。SWBのサウンドは「Boundless」に非常によく似ている。 アルバムの中の「Sporty」、「Sailcats」、「Water Balloons」などの曲を聞いてもらうとバンドがどんなサウンドなのか、よく分かってもらえると思う。 もちろん、ライブの時はソロは普通もっと長いし、いろいろと実験的なこともやるよ。バンドのメンバーはMatthew Von Doran (guitars), Nathan Brown (bass)それに Dave Owens (drums)だ。彼らは凄いミュージシャン達だけれど、同時に僕のよい友人たちでもあるんだ。 MH Q.5 ピアノはいつから、どのように練習してきたのですか? Scott ピアノは6歳の時に始めた。僕の先生は教材にクラシックの曲を沢山与えてくれて、スケール練習のようなことを毎日したよ。でも好きなのはレコードに合わせて弾くことだった。そして成長するにつれてインプロビゼーションと作曲にのめり込んでいって、大学ではその2つを勉強したんだ。ただ僕の最も重要な音楽的影響は他のミュージシャンたちとライブで演奏したというところからきている。それは2度と同じことない気分を昂ぶらせてくれる経験だし、音楽に対して本当に情熱的にさせてくれるんだ。 MH Q.6 ジャズ・フュージョンではどんなミュージシャンが好きですか? Scott 僕のお気に入りのジャズ・ミュージシャンはデイブ・グルーシン、ラッセル・フェランテ、ジョー・サンプル、ジョナサン・バトラー、ラリー・カールトン、そして「Boundless」のゲスト・ミュージシャンのジョン(パティトッチ)、ラス(フリーマン)、ポール(ジャクソンJR)それにジェフ(カシワ)ももちろん大好きだ。作曲家で好きなのはケニー・ロギンス、ジェームス・テイラー、マイケル・マクドナルドなどだ。 MH Q.7 これからの計画を教えてください。 Scott 自分のバンドで春からアメリカと海外のツアーを始めるつもりだ。そして既に日本には99年10月にSWBとしていく話しが進行中だ。東京の楽器フェアーでも演奏する予定だ。次のアルバム用の曲はほぼ出来上がっていて、多分今年の後半にレコーディングに入るだろう。僕のウェブ・サイトには英語と日本語で最新の情報をのせるので、立ち寄ってハローといって欲しい。 MH どうもありがとうございました。 |