古川初穂 Interview
10月8日チキンジョージレコードから、古川兄弟のセカンドアルバム「SPINNERS」がリリースされました。 古川兄弟とはキーボードの古川初穂、ギターの古川望のふたりを中心としたバンド。Jフュージョンの真髄ともいえるプログレがかった緻密で迫力のあるサウンドが特徴です。今回リリースされたセカンド作について、リーダーの古川初穂さんにお話を伺いました。 |
ー 「古川兄弟」の活動をはじめたきっかけとは何だったのですか。 古川初穂(以下初穂): もともと、弟(ギターの古川望)と20年前に「羅麗若」(ラレイニヤ)っていうバンドをやっていたんですよ。古川兄弟の母体はそれなんです。
ー 復活までに20年ぐらい間が開いたことになりますが、その間にもう一回やろうという話は出なかったんですか?
このライヴに、僕がキーボード、弟がギターで出ていたわけです。そのとき羅麗若のマネージャーだった人が来てくれて、「これはもう一回やろう。羅麗若を復活させようよ」と言ってくれたんですね。それじゃ、ドラムは則竹君でいこうかということになった。彼は羅麗若のファンだった人ですから、僕らのことをよくわかってくれていて、端正なドラムを叩いてくれますね。 サックスの小池修君とはVALIS以来のつきあいで、彼はジャズの要素を加えてくれている。ベースの永井敏己君は、望の紹介で知り合ったんですが、彼はプログレの要素を加えてくれていますね。
ー 古川兄弟のとき、初穂さんはキーボードを多く演奏していますが、その他の場所ではピアノのほうがメインなのですか?
ー 古川兄弟のサウンドというのは、何がベースになっているのでしょうか。
ー ファーストアルバムのときから、すでに「古川兄弟のサウンド」というものが確立されていますよね。
ー 初穂さんと望さんは、何歳違いなんですか。
僕は小学校のときにピアノを習っていましたが、中学校のときにはレッスンがいやでやめてしまった。でも、ピアノを弾くのは好きで続けていました。高校になってからはイエスやエマーソン・レイク・アンド・パーマーみたいなプログレが好きで、よくピアノで真似したりしていましたね。
ー 羅麗若をはじめたのは、大学からですか。
ー その後上京なさるわけですよね。
ー それでは、古川兄弟というバンドはとても貴重な場なんですね。
初穂: そういうのが好きなんですよ、僕も、望も。音色もそうだし、コードの積み方やハーモニーも関係しているのかもしれません。特に「透明感を出そう」なんて思って意識しているわけではないけれど。僕らが影響を受けたバンドも、ヨーロッパのものが多いです。アメリカよりヨーロッパのほうが透明感があるんじゃないかな。もちろん黒っぽいものも大好きですが。
ー レコーディングは順調に進んだのですか?
ー レコーディング前に楽譜は渡してあったんですか?
ー 初穂さんは、わりとスムーズに曲ができるほうですか?
ところが東京に来てプロのミュージシャンとして活動してみると、バンドとは名乗っても一緒に練習する時間がなかなかとれなくて、本番前にリハーサル1回しか合わせられなかったりする。それだとなんだかセッションみたいなんですよ。 でも、古川兄弟ではバンド・サウンドが出せるんです。もちろん今回のアルバムのレコーディングも、本当にみんな忙しくてリハーサルもとれなかったけれど、このメンバーは僕の曲を本当によく理解してくれています。だからやりやすい、すばらしい。だから少ないリハーサルでも、バンドになれるんです。ものすごく完成度の高いサウンドになっていると思います。
ー 先日にも目黒のブルースアレイでライヴがありましたね。
ー ぜひ、ライヴの回数を増やしてほしいです!
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文・山本美芽(http://homepage1.nifty.com/mimetty)
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