モントルーへ行こう!!
Montreux Jazz Festivalの行き方・楽しみ方

7月6日から21日まで今年もモントルー・ジャズ・フェスティバルが行なわれます。 数々の名ライブ盤を世に送り出し、世界で一番有名なジャズフェスでしょうが、意外と日本から見に行っている人は少ないのではないでしょうか。昨年、幸運にもモントルーを訪れることができ、ジャズフェスを見てくることができたので、その行き方、楽しみ方を紹介してみることにしました。
モントルー全景、青い建物がメイン会場、その右がLe Montreux Palaceホテル

1.場所

モントルーは、スイスのレマン湖のほとりにあって、もよりの国際空港はジュネーブになる。古くはイギリス人の避寒地として発達した街らしい。私はジュネーブまではアムステルバム経由のKLMオランダ航空で入ったが、どこの航空会社でも問題なくいけるでしょう。

ジュネーブの空港からモントルーまでは列車で約1時間20分程度。空港で税関を出たら列車の絵表示に従っていけば駅に2−3分で辿り着ける。Geneve-Aeroportという駅になる。切符売場で「モントルー」と言えば切符を売ってくれる。列車は20分に一本程度の割合で夜11時くらいまで走っているので適当に乗ればよい。詳しい列車の時刻表はhttp://www.montreux.ch/business/cffsearch.htmlで調べることができる。

空港からモントルーまで直行で行くのと、途中で一度乗り換えが必要な列車があるので注意が必要。たまたま乗った列車は乗り換えが必要だったが、乗り換え駅で車掌が乗り換えだと言いに来てくれたので、特に問題はなかった。但し列車のアナウンスはフランス語のようで全然わからなかったので、降りる駅は窓の外を見て乗り過ごさないように注意していなければならなかった。途中IOC(国際オリンピック委員会)の本部があることで有名なローザンヌを通り過ぎる。モントルーの駅に到着してしまえば、あとは小さな街なので、何とでもなる。大抵のホテルは駅から歩いて5-10分圏内にあるし、荷物が多ければ駅前にタクシーもいる。

2.ホテル

行ったことのない街で地理もわからないしどのホテルに泊まったらよいのか、わからなかったので、まずはモントルー市の観光局のホームページでいろいろ調べてみた。それでもよくわからないので、ホームページにあった問合せ先にメールを入れたら、ガイドブックを郵送してきてくれた。

何軒かの旅行代理店をあたって迷ったあげくに予約を入れたのが、Le Montreux Palaceというホテル。5つ星の豪華ホテルでJTBで割引レートがとれ1泊ツインで一室18000円で押えることができた。(他の旅行代理店では同じホテルで35000円と言われたところもあった。)結果的にはこのホテルは大正解で、ジャズフェスの会場の一部にもなっており、ホテル内でソロピアノコンテストやクリニックが行なわれていた。アーティストもここに泊まっているようで、ホテルのロビーでブレッカーなどに合うことができた。 駅からも徒歩5分、メイン会場のストラビンスキー・ホールやマイルス・デイビス・ホールには徒歩2-3分の距離という理想的なロケーションだった。

このホテルを予約したのは3月末頃だったが、モントルー市の観光局よりのメールによるとジャズフェス会期中はほとんどのホテルが満室になってしまうとのことなので、極力早めに予約したほうがよさそうだ。

3.チケット

チケットはジャズフェスの公式サイトでクレジットカードを使って購入することができる。去年は4月の上旬に正式なコンサートのプログラムが発表、前売り開始は5月の初めだった。前売り開始のタイミングは結構アバウトで頻繁にジャズフェスのホームページをチェックすることをお勧めします。去年の場合は、あと2-3時間で前売りを開始するという告知がでてから実際に売出を始めたのは、その2日後だったりした。

日本などの海外からの申込の場合は予約票のみが郵送されてきて、実際のチケットは現地のチケットブースで引換というシステムになっていた。そのあたりの説明がウェブ上では不明確で、不安だったので、直接問合せの電話をして確認してしまったが、現地では問題なくチケットを受取ることができた。

去年、実際にチケットを申し込んだのは現地時間で発売を開始した当日の夜くらいになったが、その時点ではソールドアウトになっていたコンサートはなかった。一番早くソールドアウトになっっていたのは、キース・ジャレット・トリオで発売から3日くらいで売り切れになっていた。但し、ホームページ経由でのチケットの申込では席を選ぶことはできない。ただ初日に申し込んだので結果的にはまずまず満足のできる席だった。

今年は、今のところホームページには以下のミュージシャンが出演予定として名前が挙がっています。

B.B. King

Brazil - for the first time together : Maria Bethania, Gilberto Gil and Milton Nascimento

Chick Corea & Bobby McFerrin

Herbie Hancock

John McLaughlin & Remember SHAKTI

Keith Jarret, Gary Peacock, Jack DeJohnette

Marcus Miller

Randy Crawford

Sting

4.イベント

野外コンサートの様子
主なコンサートは、ストラビンスキー・ホールとマイルス・デイビス・ホールの2つのメインの会場で会期中毎晩行われる。この会場で行なわれるコンサートは全て有料前売制になっている。前のほうが指定席になっていて、一部後ろのほうは立見席もある。

このほかにも会期中、毎日さまざまなイベントが組まれている。毎日、午後からは3-4ヶ所で野外のフリーコンサートが行なわれていて、アフリカ音楽やゴスペル、ヘビメタからデキシーランドまで幅広いジャンルを楽しむことができる。

また有料で登山電車を利用したジャズ・トレイン、レマン湖の遊覧船を使ったジャズ・ボードという企画もある。(これはインターネット経由でチケットが購入できる)ブラジル・ボートというのに乗ったのだが、スイスにこんなに沢山ブラジル人がいたのかと驚くほどブラジル人が集まってきて、踊りまくりの大騒ぎで圧倒されてしまった。あの黄色のサッカーのユニフォームを着て集結してきて船が出港する前からBGMで踊りまくっており、出向してバンド演奏が始まると、船のフロアが抜けそうになるくらいの騒ぎだった。(誇張ではなくて、本当に船の2階のフロアがリズムにあわせてたわんでいて、床が落ちるんじゃないかと心配でした。)特にブラジル人のおばちゃん達のノリが強烈で、ブラジル人恐るべしです。
ブラジル・ボートで踊る人たち

またその他にもレマン湖に沿って露店が沢山でていて、音楽がないときでも盛りだくさんに楽しむことができるようになっています。

5.周辺観光

モントルーの駅から何方向かに出ている登山電車に乗って、近くの山に登って湖を見下ろしているのもお勧めです。 途中の列車の中からツール・ド・フランスのレースの自転車の列を見ることができたので、ジャズフェスと同じような期間にコースがモントルーのすぐそばを走っているようなので、運がよければ見れるかもしれません。

また列車にちょっと乗ってローザンヌに出るとモントルーとは違って都会の雰囲気が、味わえます。

シオン城の裏側
それと、なんと言ってもジャズファンが見逃してはならないのは、ビル・エバンス(ピアニストの方です)のモントルー・ライブ盤のジャケットに写っていたあの城です。シオン城というのですが、モントルーの市内から路線バスで10分くらいの場所にあります。(確かナベサダのモントルーライブのジャケットもこの城でしたね。)

今年はBSの放送で我慢せずに、是非モントルーに繰り出しましょう!!

6.ライブ盤

最後にフュージョンファンとして必聴のモントルーのライブ盤を下記しておきます。

アリスタ・オールスターズ 「ブルー・モントルー1」

アリスタ・オールスターズ 「ブルー・モントルー2」

ベン・シドラン「ライブ・アット・モントルー」

カジノライツ

カジノライツ'99

PONTA BOX 「ライブ・アット・ザ・モントルー・ジャズ・フェスティバル」

橋 雅人




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